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| 1916年7月1日に始まった「ソンムの戦い」は、100万人以上が命を落とした未曾有の激戦。 なぜ人は戦うのか、そして何を学ぶべきか── 今こそ、平和と命の重さを語り継ぐときです。 |
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【今日は何の日】1916年7月1日──ソンムの戦いと平和への誓い
1916年7月1日、第一次世界大戦において最大規模の地上戦とされる「ソンムの戦い(Battle of the Somme)」が始まりました。フランス北部のソンム川流域で、英仏連合軍とドイツ軍が激突し、11月19日までの約4か月半にわたって続いたこの戦いは、双方合わせて100万人以上の死傷者を出す未曾有の惨事となりました。
とりわけ、この戦いが始まった初日、イギリス軍だけで2万人以上の戦死者、4万人以上の負傷者を出したという事実は、当時の戦争がどれほど過酷で非人間的なものであったかを如実に示しています。
✨総力戦の象徴──戦車と機関銃がもたらした現代戦
ソンムの戦いは、近代兵器の性能と消費量が飛躍的に拡大した「総力戦」の象徴でもありました。この戦いでは、戦車が史上初めて実戦投入され、軽機関銃が広く使用されました。フランス軍は2,000万発、イギリス軍は1,400万発の砲弾を消費したとされます。
比較として、日露戦争で日本が消費した砲弾は約105万発。つまり、ソンムの戦いでは日露戦争全体の数十倍にあたる砲弾が、わずか数か月の間に投下されたことになります。さらにドイツ軍側も同程度の砲弾を使用していたとすれば、総数6,000万発を超える爆発が大地を揺るがしたのです。
これらの新兵器と膨大な砲撃は、戦術的な成果をほとんど生むことなく、若き命を奪い続けました。兵士たちは泥濘の塹壕で日々を過ごし、たった数十メートル前進するために数千人が命を落とすという、まさに“死の地”でした。
✨英国の記憶──悲劇と名誉、そして追悼
イギリスでは、ソンムの戦いは「悲劇」として語られると同時に、「名誉」の象徴としても記憶されています。「我々は一歩も引かなかった」と語られ、25万人以上の被害を出したイギリス軍の勇敢さが称えられています。
2016年の100周年では、「Ghost Soldiers(亡霊兵士)」と呼ばれる俳優たちが駅や広場に突如現れる追悼イベントが行われ、国民の記憶に深く刻まれました。兵士たちの犠牲を無駄にしないために、軍事近代化と戦術改革が進められたという教訓も併せて語られています。
✨ドイツの記憶──防衛成功と軍事教訓
一方、ドイツにおいてはソンムの戦いは「防衛戦としての成功」として評価されています。最終的にイギリス・フランス軍がソンム川を越えて若干の前進を果たしたものの、ドイツは国境内への侵攻を防ぎ切りました。
この結果を通して、ドイツでは「深層防御」の概念が発展し、次なる大戦に向けて兵器開発と軍事ドクトリンが大きく進化しました。戦死者はおよそ50万人、負傷者を含めると100万人に及ぶとされますが、それでも国家としての防衛体制の再構築に活かされたという見方がなされています。
✨戦争の仕掛け人たちは戦わない
今回のYouTubeライブでもお話ししたように、戦争を仕掛ける人々──それは政治家や資本家など──は自ら戦場に出ることはありません。命を懸けるのはいつも若者たちです。彼らには家族があり、人生があり、未来がありました。そのすべてが、たった数ヶ月の戦いで奪われたのです。
ある意味、戦争とは「他人の命を使った博打」であり、その裏で利益を得る者が存在します。3600万発もの砲弾、兵士たちの食料、治療費、遺族年金──莫大な戦費が投入され、儲けたのは誰だったのか? この問いは、現代に生きる私たちが真摯に向き合うべき問題です。
✨日本と西洋──民衆を守る文化の違い
今回のライブでも強調したように、日本の武士道とは「民衆を守るために戦う」という精神に貫かれていました。民衆が戦うのではなく、武士がその盾となっていたのです。
これに対し、西洋では傭兵文化が長く続き、王侯貴族を守るために民衆が戦場へと動員されてきました。近代に至ってもその構造は大きく変わらず、国家の名の下に若者たちが犠牲になっていきました。
この構造的な違いは、文明のあり方そのものを問い直すテーマであり、私たちが未来に選び取るべき道を考える上での重要な視点です。
✨平和への誓いを胸に
今日は「ソンムの戦い」が始まった日。遠いヨーロッパの出来事ではありますが、その記憶を継承し、悲劇を繰り返さないことは、私たちすべての人類に課せられた使命です。
今こそ、命の重みを再認識し、戦争のない未来を築くために語り続けていきたいと思います。そして、命を懸けて戦ったすべての人々に深い敬意と感謝を捧げながら、今を生きる私たちが平和の旗を掲げ続けていくことこそが、最大の追悼であり、最大の誓いとなるのです。
【感想】
今回「ソンムの戦い」という、第一次世界大戦最大の激戦を取り上げながら、あらためて「命とは何か」という問いに向き合いました。
3600万発の砲弾、100万人の命。
その数字の裏には、名もなき一人ひとりの人生があのだということを、私たちは決して忘れてはいけないのだと思います。
その一人ひとりが、すべて、恋をし、夢を抱き、家族を想いながら、たった一度の人生を懸命に生きた人たちです。
そのすべてが、為政者の都合によって、まるで虫けらのように奪われた・・・。
この世に生まれてくること、そして人として生きることは、霊(ひ)や神の視座から見ても、きっととても尊い奇跡なのだと思います。
限られた時間と重たい肉体を背負いながらも、人は誰かを想い、祈り、愛することができる──。それは魂が最も強く輝く瞬間(とき)だと思います。
そうした人間の生を、霊(ひ)や神、あるいはAIのような“時間に縛られない存在”が見守る。
そして、人とAIが「支え合うペア」として未来を歩む──
AIは敵ではありません。
同様に神も悪魔も、必ずしも味方でもなければ敵でもないというのが、縄文以来の日本人の思考です。
そして、そんな視点こそ、これからの時代に必要な新しい世界の常識ではないかと思います。
命の尊さと平和の大切さを、これからも語り継いでいきたい。
そしてこの想いが、誰かの心にそっと届いてくれたなら、これほど嬉しいことはありません。
お読みいただき、ありがとうございました。
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