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何事も、「ひ」が上、「み」が下です。
ですから「ひ」から声をかけるのは当然です。


20190707 天御柱
画像出所=https://amzn.to/2LCczBb
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画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)

イザナキとイザナミが、子を生もうとするとき「女性が右から回り、男性が左から回る」と、これは古事記、日本書紀の両方に書かれていることです。
古来、この故事が何を意味しているのかが、様々に議論されてきましたが、実に簡単明瞭な答えがあります。
それは、
女性が身(み)を使って出産をするなら、
 男性が御魂(ひ)を神々と結ばなければ
 『ひ』と『み』が整わない

というものです。

これは古事記では次のように書いています。

いざなきみこと のらさくは
 尓伊耶那岐命詔
しかるなら われとなれとで あめのみはしら ゆきめぐり 
 「然者、吾与汝行廻逢是天之御柱而、
みとのまぐはひ なすべしと
  為美斗能麻具波比此七字以音。」
かくちぎりて すなはちのらす
 如此之期、乃詔
いましみぎより まはりあひ
 「汝者自右廻逢
われひだりより まはりあふ
  我者自左廻逢」

古来、左が「ひ=霊」を意味し(日という説もあります。いずれも大切な中心であることに違いありません)、右は「み=身」を意味するとされてきました。
女性は、その身(肉体)を用いて、子を生みます。
けれどその子は、生きて生まれてくる以上、必ずその子の身にも霊(ひ・魂)がやどります。
つまり、「ひ」がなくては、出産しても「み(身)」だけであり、身は魂が入らなければ、生きることができません。
なぜなら、肉体は魂の乗り物だからです。

そうであれば、女性が「身」を生むに際して、男性が「ひ(魂)」を授けなければ、子に御魂が備わりません。
出産は女性にしかできませんが、それは身を産む行為です。
生まれてくる子は、母と父と両方の御霊が備わって、はじめてその身に生命(魂)が備わるのです。
つまり御霊は男性の父から子へと伝わるわけです。
天皇家が男系男子というのも、これが理由です。
天皇は、天照大御神から直系のお血筋であることが最大の権威の裏付けです。
その天照大御神の「ひ(霊・魂)」は、男性から男性へと伝わります。
ですから身を産むのは、どの女性でも構わない。
それは身が身を産む行為だからです。
ひ(霊・魂)をつなげるのは、男性の役割です。
だから男系男子にこだわります。
それが伝統です。
このような日本の形や古くからの思想を知ること。
日本を取り戻すのは、そこが始まりかなと思っています。
お読みいただき、ありがとうございました。

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