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徳川幕府が大政奉還をしたのは、慶応3年、西暦なら1867年のことです。
つまり、たったの149年前のできごとです。
日本の歴史は、神武天皇が即位されてから2676年、それ以前の神話の時代に登場するイザナキ、イザナミや、オオクニヌシの時代から起算したら、はたして何千年になるのか。
あるいは、日本列島では、
11万年前には、石器が使われ
3万年前には、加工した石器(磨製石器)が使われ、
1万6500年前には、世界最古の土器がつくられ、
1万3000年前には、人の形をした土偶がつくられ、
1万2500年前には、漆が栽培され
ていたわけです。
そうした途方もなく古い時代から、日本はずっと続いているわけです。
日本における人々の営みは、千年の単位ではなく、万年の単位で続いています。
もし、私たちに文字がなく、徳川幕府の時代から、5千年くらい経ったなら、江戸時代はどのように言い伝えられるでしょうか。
そこで仮に徳川幕府の時代が「神話の時代」と呼ばれるようになったことを考えてみます。
すると、徳川幕府は、徳川家康からはじまり、15代将軍の慶喜まで続く264年の出来事ですが、もしかするとなのですけれど、そのなかにある個々の人名は風化して、次のような物語になるかもしれません。
あくまで仮にのお話なのですが。。。。
戸久我和命(とくかわのみこと)は、
はじめ居間化輪毘古(いまかわひこ=今川義元)に
支配され収奪されていたが、
これを野部仲毘古(のぶなかひこ=信長)
登代登美毘古(とよとみひこ=秀吉)らとともに打ち破り、
おおいなる国の主となった。
その国では、犬がとても大事にされ(綱吉のこと)
犯罪を犯す者さえいない太平が実現したが、
のちに悪人が現れたときには
銭形毘古が六文銭を投げて悪人を逮捕し、
鬼兵が火付けや盗賊たちを改心させた。
しかしある日、
戸久我和命が体をこわしていたとき(家茂のこと)
屁瑠璃鮫(ペルリサメ)がやってきて国譲りを迫り
戸久我和命は、隼人や周防人に国譲りを行ったので
明治毘古が天孫降臨して
四方の国は皆はらからと宣言し
世界から奴隷と植民地がなくなった。
まあ、上の文章は、あくまでもお遊びです。
ただ、ひとつ言いたいのは、神話に登場する人物名は、必ずしもひとりの人の名前ではないことがある、ということです。
上の文で「戸久我和命(とくかわのみこと)」というのは、徳川家康から徳川慶喜までの15代の将軍のことですが、これらがまとめてトクガワのミコトになるわけです。
同様に、鎌倉幕府や足利幕府も、同じように、代々続いた出来事を、まとめてヨリトモのミコトや、タカウジのミコトとして描かれるかもしれません。

神話は、長い長い、本当に長い歴史に起きたことが、もともとは言い伝えとなっていたものを、文字にしたものです。
従って、イザナキ、イザナミや、オオクニヌシ、あるいは海彦山彦の物語など。それらは一代の物語ではなくて、代々続いたひとつの時代を象徴したお名前である可能性は否定できません。
神話についてそのような読み方をするのは、神話を神の書とする神話学の立場からすると、ご不敬にあたると言われてしまうかもしれません。
しかし大切なことは、後世に生きる私たちが、そこから何を学ばせていただくかであるし、なにより学問はイデオロギーや学閥等の固定観念から、もっと自由でなければならないと思います。
昨今の歴史学会や考古学会、あるいは国語学会など、特に文系の学界は、その意味において非常に閉鎖的であるように思います。
先輩教授が言ったことを金科玉条のように護ることはおおいに結構ではありますけれど、その結果、いまや世界で「とんでも説」としてとっくの昔に見放されたコミンテルン史観や、明らかにWGIPによる洗脳工作史観である東京裁判史観にしがみついている、いまの学界の姿は、悪女の深情けよりタチの悪いものに思えます。
ちなみに欧米では大学は、自分の大学から後任教授を選ぶことができません。
たとえばハーバード大学は世界の一流大学ですけれど、ハーバードの卒業生はハーバードの教授になることはできないというのが決まりです。
こうすることによって、大学が門派主義に陥ったり、先輩教授の思想に拘束されて自由な学問が阻害されることを防いでいるわけです。
学問は自由に。
そして問い、学ぶから学問です。

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