
「父よあなたは強かった」という歌があります。
以下がその歌詞です。
1
父よあなたは強かった
兜も焦がす炎熱を
敵の屍とともに寝て
泥水すすり草をかみ
荒れた山河を幾千里
よくこそ撃って下さった
2
夫よ貴方は強かった
骨まで凍る酷寒を
背もとどかぬクリークに
三日もつかっていたとやら
十日も食べずにいたとやら
よくこそ勝って下さった
3
兄よ弟よありがとう
弾丸も機雷も濁流も
夜を日に進む軍艦旗
名も荒鷲の羽ばたきに
残る敵機の影もなし
よくこそ遂げて下さった
4
友よ我が子よありがとう
誉れのきずの物語り
なんどきいても日がうるむ
あの日の戦に散った子も
今日は九段の桜花
よくこそ咲いて下さった
5
あゝ御身らの功こそ
一億民のまごころを
ひとつに結ぶ大和魂
いま大陸の青空に
日の丸高く映えるとき
泣いて拝む鉄兜
戦時中の軍歌ですが、そこにあるのは父や夫、あるいは兄弟や友人、我が子の苦労に思いを偲ばせることと、感謝です。
西欧の軍歌が「やれ殺せ、倒せ、何々を我が手に」といったトーンであるのに対し、日本の歌は、軍歌といっても、そこにあるのは常に「愛」と「感謝」です。
同じく、戦後鶴田浩二が語りで大ヒットとなった「同期の桜」があります。
これは歌ではなくて、台詞です。
1
昭和二〇年三月二十一日
陽光うららかな日
美しく立派に散るぞ
そう言って一番機に向かう友の胸に
俺はまだつぼみだった桜の一枝を飾って贈った
明日は俺の番だ
死ぬ時は別々になってしまったが靖国神社で会える
その時は、きっと桜の花も満開だろう
2
三月二十六日
花、さわやかに開く日
お父さん お母さん
ただ今より出発します
この世に生を受けて二十三年
まさか お父さんやお母さんより
早く死ぬとは思ってもみませんでした
お母さん
泣くなと言うのは無理かもしれません
でも どうか よく死んでくれた!
そう言って下さい
私達は祖国を守るために死んでゆくのですから
3
四月二日 春雨のけむる日
幸か不幸か、俺はまだ今日も生きのびている
だが、雨が上がり虹が橋をかけ
あかね色の夕焼け空が広がる時に
俺は必ずゆく。後に続くことを信じて
俺達の死を、決して犬死にしてもらいたくないのだ
海軍少尉 小野栄一
身長五尺七寸 体重十七貫五百
きわめて健康!
この台詞にあるのも、友への情、父母への感謝、そして祖国の未来を信じる希望です。
いつも思うことですが、私たちは木の股から生まれてきたわけではない。
親がいて、祖父母がいて、そのまた祖父母がいて、代々続く血の血脈の下に、私たちはいます。
その代々続く歴史と伝統に育まれた我が国の文化を、国家として、また個人として大切に思う。
それって、あたりまえのことだと思うのです。
なるほど、明治から昭和にかけての日本の働きで、世界は白人種が有色人種を支配するという植民地型統治は、いまや完全に崩壊しました。
崩壊することで、世界は、一部の大金持ちの国家と、それに支配され隷属する多くの民という構造から、世界全体が平準化しつつある。
昔なら、先進国の人々の平均所得が年収1千万なら、後進国と呼ばれる国々の民の所得は、年収数万円でしかなかった。
けれどいまは、一部を除く世界全体の所得は、貧富の差がだんだん縮まっていく傾向にある。
これはまずしい国にとっては、とても良いことであろうと思う。
けれど、だからといって、国際化と称して、日本の民が貧しさを享受しなければならないということにはならない。
むしろ日本は、それなりの経済力を持ち、同時に経済ではない、国民の精神性において、世界をリードできる国家になっていかなければならないのではないかと思うのです。
騙される者より、騙す者が悪いと考える。
盗まない。犯さない。人の和を大切にする。
礼や行儀がきちんとしている。
清潔で奇麗好き。
約束を守る。
働かないことより、働くことを好む。
公共性を重視する。
そんな日本人にとっては、あたりまえのことが、世界では真逆です。
先日聞いた話だけれど、お隣の韓国では、二ヶ月に一度、虫下しを飲むのは常識なのだとか。
飲まなければ、お腹の中に、回虫やギョウ虫、サナダ虫を飼うことになる。
彼らからみると、日本人が虫下しを飲まないのは、きわめて不衛生な民族に見えるのだとか。
けれど、虫下しを飲むのが常識という国より、ごく普通に考えて、虫下しなど飲まなくても、お腹の中に寄生虫を飼う心配がない国の方が、安心して住めるに決まってる。
だから日頃から国際化、国際化とお経のように唱える者たちは、私から見ると、ただのアホにしか見えません。
日本人として、日本が育んだ歴史、伝統、文化、アイデンティティを、知識としても行動においても、肌身に沁みてちゃんと持ち、それを堂々と語り抜ける日本男児、あるいは大和撫子として成長して、はじめて海外の文化を、受け入れ、かつ海外に向けて堂々と発信できる文化あふれる日本となるのだと思うからです。
いたずらな国際化は、国を貧しくし、国民の生活水準を下げ、日本人の民度を落とすことにしかならないということを、私たちは、もういちど考えてみるべきではないかと思います。
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