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五円玉

五円玉は、ご縁があるとかで、糸で巻いて財布やカバンに吊るしたり、携帯のストラップにしたり、飲食店などの開店のときにお客様にお配りしたりなどという習慣があったりします。
五円玉のデザインをよく見ると、そこには稲穂がデザインされています。
たわわに稔った稲穂が、頭を垂れている姿です。
「稔るほど頭を垂れる稲穂かな」
なんて慣用句がありますが、これは「詠み人知らず」の俳句で、作者は特定されていません。
人格の高い人ほど相手に対して態度が謙虚である、謙虚に学び続けることが大事、というときの言葉として使われます。
作家の池波正太郎は、この言葉にひっかけて、次のように書いています。


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未熟ということは大切なんだよ。
僕だって未熟。
天狗になったらおしまいだよ。
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その通りと思います。
この稲ですが、ちょうどこの時期、伊勢神宮では、神嘗祭(かんなめさい)が行われています。
日程は10月15日から25日にかけてです。
どういう行事かというと、これは、その年に取れた新米を、最初に神様に捧げて感謝するという行事で、毎年秋、天皇が新穀でつくった神酒と神饌(しんせん)を伊勢神宮に奉る祭儀です。
陛下は、お手ずから稲を栽培され、この時期に天照大神(アマテラス)に、今年の作柄のご報告と感謝を捧げられます。
この行事は、続けて11月23日の新嘗祭(にいなめさい)につながります。
いまではこの日は国民の祝日として「勤労感謝の日」と呼ばれていますが、これは戦前から続いた新嘗祭を意識して、昭和23(1948)年にGHQが故意に名称を変えたものです。
新嘗祭も、ご皇室の重要な宮中行事として毎年欠かさず継続されている儀式です。
天皇が新穀を神々捧げて饗応するという儀式で、23日の夕方から始まって翌日の未明まで行われます。
日本書紀には、仁徳天皇四十年にも新嘗祭の記述があります。
これはもう古代から延々と続く日本の儀式といえます。
神嘗祭、新嘗祭ともに、キーワードは、「稲(米)」です。
どちらも収穫を祝う行事です。
なぜ米なのかというと、これが実に古い話となります。
日本の最高神は、天照大御神です。
天上においでになる天照大御神は、孫の瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を、豊葦原の水穂の国(トヨアシハラノミズホノクニ))に降臨させます。
これが「天孫降臨」です。
このとき天照大御神は、ニニギノミコトに、次の神勅を与えました。
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豊葦原の千五百秋(ちいほあき)の瑞穂の國は、
これ吾が子孫の王たるべき地なり。
爾(いまし)皇孫、
就(ゆ)きて治(し)らせ。
行矣(さきくませ)。
寶祚(あまつひつぎ)の隆(さか)えまさむこと、
當(まさ)に天壤と窮まりなかるべし
(日本書紀巻二)
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現代語に訳すと次のようになります。
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豊かな葦原で、
秋になると稲穂がたくさん稲が稔る國は
私の子孫が統治する地です。
なんじ皇孫よ、これから行って統治しなさい。
元気で行きなさい。
寶祚(天皇の御位)が栄えることは、
当然に天地と共に永遠で窮まりないことです。
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劇的な表現がされていますが、古事記の方の記述は、もうすこし簡素で、
「この豊葦原の水穂の国は、汝の知らさむ国なり」とされています。
いずれも、降臨した天孫(ニニギノミコト)が、アマテラス大神から神勅を受けたことを示しています。
これが、「天壌無窮の神勅」です。

天壌無窮の神勅
天壌無窮の神勅

ニニギノミコトの曾孫が、初代天皇であらせらる神武天皇へと続きます。
ニニギノミコトは、アマテラスから稲穂の稔る日本を、授かりました。
ですから代々の天皇は、お手ずから稲を栽培され、収穫が終わると新嘗祭、神嘗祭で、今年の収穫のご報告をされるのです。
新嘗は、新しくできた米を嘗(な)めるお祭。
神嘗は、神々が新穀を嘗(な)めるお祭り、です。
ちなみに、天皇が即位後初めて行う新嘗祭だけは、これを「大嘗祭(だいじょうさい)」といいます。
そしてその儀式は、遠く神代の昔から毎年続いています。
三島由紀夫は、命よりも大切なものは、この「天壌無窮の神勅」と「三種の神器」であると言い切られています。
また幕末、吉田松陰は、水戸藩の郷士、堀江克之助に次の書を与えた。
~~~~~~~~~~
天照の神勅に、
 日嗣之隆興
 天壞無窮 と有之候所、
神勅相違なければ日本は未だ亡びず、
日本未だ亡びざれば、
正気重て発生の時は必ずある也、
只今の時勢に頓着するは
神勅を疑の罪軽からざる也。
~~~~~~~~~~~
口語訳すると、
~~~~~~~~~~~
天照大神の神勅には、
天皇を頂点とする我が日本の興隆は
天地に終わりなし、とある。
日本がいまだ滅びていません。
ならば、
日本国が正気になるときは必ず来る。
ただいまの時勢に翻弄されるのは
天壌無窮の神勅を疑うということです。
それは、決して軽くない罪です。
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計算上は、鎌倉時代のひと組のカップルから誕生した子孫が、そのまま続けばいまの人口の1億2600万人になるのだそうです。
鎌倉時代といえば、わずか700年前です。
我が国皇統は、2700年続いているのです。
もしかしたら、日本人は、みんな遠い遠い親戚なのかもしれません。
2700年続く皇統というのは、世界で最も古いものです。
日本は、「世界最古の国家」 です。
ちなみに、2番目に古い王朝がデンマーク王国で、10世紀後半にクヌーズ一世がデンマークとイングランドを征服し、現在36代です。
3番目が英国で、1066年にフランスのウイリアム一世が英国を征服してノルマン朝を開きました。
日本の開闢より1700年もあとの話です。
アメリカは1776年、フランスは1789年、ロシアは1991年、中共は1949年の建国です。
要するに、私たちの国、日本は、神代の昔から続く世界最古の国家です。
大切なことは、諸外国と異なり、日本は「仁」に基づく治世が、なんと2700年(もしかしたらそれ以上)続いている、ということです。
世界中、どこの国においても、王朝や政権は、前の政権を武力で打ち破って構築した政権です。
そして武をもって成し遂げた王朝や政体に、200年続くものはありません。
いまの日本も然りです。
これは大東亜戦争で、圧倒的な武力を持った戦勝国が、血で築いた国家体制です。
しかし、その圧倒的武力を持った連合国GHQですら、日本の天皇を拒否したり否定したりすることはできませんでした。
これが歴史の重みです。
そして日本には、いまも陛下がおいでになります。
日本が、日本人が、天壌無窮の神勅を、ふたたび取り戻すとき、日本は本当の日本に立ちかえることができる。
そんな気がします。
民主党の売国ぶりは、あまりにも酷いです。
しかし、天皇を頂点とする我が日本の興隆は、天地に終わりがないように、これからも終わりなく続きます。
日本は、いまだ滅びていません。
そして日本には未来があります。
ということは、日本国が正気になるときは必ず来るということです。
私たちは未熟な存在です。
しかし、学び、頭を垂れ、謙虚でいようと努力することはできます。
俺が俺が、の「我」を捨てて、日本が正気に戻れるように、できることからちょっとずつする。
毎日、ちょっとずつでもいい、日本を正気に立ち返らせるための運動を、これからもみんなで一緒に展開していきたいと思います。
だって私達は日本人なのですから。
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