
みなさまへ
謹啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。
平素は、格別のご高配を賜りまして深くお礼申し上げます。
さて、日本の心をつたえる会は、平成22年9月6日をもちまして創立一周年を迎えることとができました。
これもひとえに皆様のご支援の賜物と心より感謝しております。
日本の心をつたえる会は、保守系の草の根徳育推進団体として、設立した団体です。
そして、いまだ保守に目覚めていない多くの人々の心の中にある日本を愛する心を覚醒し、保守のすそ野を広げ、各保守勢力に協力して保守のジョイント役を担うことを会の目的としています。
愛国心というと、なにやらそらおそろしいモノであるかのような印象操作のある現代日本ですが、凡そ「人」と称する者なら誰でも自分が生を受けて育った土地や母国を愛し守ろうとする天性を備えているものです。
甲子園の高校野球があれば、自分の出身校を応援するし、自分の出身校でなくても、自分の出身県の高校が出場していれば、そこを応援する。
その学校が優勝でもしようものなら、まるで自分のことであるかのように嬉しくなる。
オリンピックやサッカーのワールドカップのようなスポーツ競技があれば、日本人なら何らかの事情がない限り、まずは日本の選手や選手団を応援しますし、金メダルをとって国旗が掲揚されれば、まるで自分のことのように嬉しいし、君が代が流れれば、とっても誇らしい気持ちになる。
国というものが、その土地に住み、同じ言語を話す共同体です。
言いかえれば、私たちひとりひとりが、国家の一員でもあります。
もし国を愛してはいけないというなら、その国にいるすべては愛する対象にならない。であるならば、友も家族も地域も会社も愛してはならないもの、ということになってしまう。
愛はすべてに通じるものだとするなら、妻子を愛し、友を愛し、地域や会社を愛する心は、そのまま国を愛し、世界を愛する心にもなろうかと思います。
日本に生まれ育った日本人が、日本に生まれてきた喜びと誇りを持ち、そういう日本を形作ってくれた先人たちに感謝する。これはごく自然なことではないかと思います。
全国どこでも、バスが路線を間違えるというのは「年に二件もあったらたいへんな事態」とされるのが普通です。
それが、最近、川崎市の市営バスは、わずか三カ月の間に22件も走行路線を間違え、たいへんな問題になっているのだそうです。
なぜこれが問題かといえば、電車やバスが、決められた運航路線をちゃんと時間を守って走るのが、私たち日本人にとっては、時間や決められた約束事は「守るのがあたりまえ」という概念があるからです。
ところが、そのような概念は世界標準でありながら、ではそれが本当にチャンと守られる国というのは、世界広しといえども、実は日本だけです。
欧米の外国人でも、日本にきて驚くのは、人気のない通りや、田んぼの真ん中にある自動販売機が無事に稼働していることなのだそうです。
日本では、あたりまえのそんな風景が、外国人にはめずらしい。
なぜかといえば、そんなところに自動販売機があれば、まず襲われるのが、世界では普通だからです。
自動販売機を襲ったり、電車やバスの時間が不正確なことが、正しくていいことだなんて思っている人は、世界中、どこにもありません。
みんな不便を感じている。
しかし、それが常態化している社会では、そういう中で生きるしかない、その国の国民は、そういう不便をあたりまえのこととして受け入れるしかない。
ところが日本では、そんなあたりまえのことが、あたりまえに、ちゃんと稼働している。約束事がちゃんと守られるのが「あたりまえ」であり、その「あたりまえ」から外れた行為は、異常事態とされる。
それはある意味、窮屈な社会かもしれないけれど、そのかわり安心して暮らせる社会でもあります。
人は、往々にしてわがままな生き物です。
平和で安心して暮らすことができ、約束事やルールが自然と守られる、
それは、とっても平凡なことです。
しかし、そんな平凡なことが、実は世界最高の幸せでもあろうかと思います。
にもかかわらずこの世には、そういう平凡なあたりまえの、誰もが普通であると思っている社会を破壊しようとする者たちがいるのも事実です。
そうした者たちは、世の中の不満を拾い集め、人々の不満をあおり、人々に疑心暗鬼を植え付け、そしてあなた方が不幸なのは、すべて国が悪い、他人が悪い、自分がこうなったのは他人のせいだ、と決め付けます。
これを「福の内にありて福知らず」といいます。
わたしたちは、先人達が多くの血を流しながら、必死になって築いてくれたこの社会に感謝し、そしてその先人たちの功績や、わたしたちひとりひとりの親や祖父母たちが生きて築いたこの日本社会を語り継いで行こうとしています。
日本は、縄文以来の長く古い歴史を持った素晴らしい国です。
西洋には、ユートピア思想というものがありますが、もし人類が実現したユートピアの具体例をあげるとするならば、それは日本にこそ、その原型となる姿があるのではないかと思います。
日本が日本を取り戻すために、これからも日本の心をつたえる会は、草の根の笑いのたえない明るい団体として、長く活動を続けてまいりたいと思います。
今後とも、これまで同様のお引き立てを賜りますようお願い申し上げるとともに、略儀ながら、この文をもちまして、創立一周年を迎えさせて頂きまますことのご挨拶を申し上げます。
敬 白
平成22年9月6日
日本の心をつたえる会
代表 小名木善行(HN:ねずきち)
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