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| 清涼殿への落雷と天皇崩御──その背後に「怨霊信仰」の真髄がありました。日本人にとっての怨霊信仰とは何か。西洋とは異なる日本の和の精神に迫ります。 |
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【まとめ】
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【動画】
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平安時代の延長8年(西暦930年)6月26日、都を揺るがす衝撃的な事件が発生しました。
京の清涼殿──天皇の御所──に雷が落ち、大納言・藤原清貫をはじめとする複数の高官が命を落としました。
そしてこの様子を目撃された第60代醍醐天皇も、その直後から体調をお崩しになられ、数か月後には崩御されてしまわれます。
この一連の悲劇的な出来事は、単なる自然災害として片づけられず、当時の人々に深い畏怖と衝撃をもたらしました。
その背景には、当時政争により大宰府へ左遷され、無念のうちに亡くなった菅原道真公の存在がありました。
「あの雷は、道真公の怨霊の仕業ではないか」
──この噂は瞬く間に広がり、やがて確信めいた信仰へと変わっていきます。
こうして道真公の魂を鎮めるため、京都の北野に北野天満宮が建立され、彼は「天満大自在天神」として神格化されるに至ります。
今日では「学問の神様」として親しまれる天神様も、その原点は「怨霊を祀る」という、極めて日本的な精神文化に根ざしているのです。
ここで注目すべきは、
「なぜ日本人は怨霊を祀るのか?」という問いです。
一般的に、怨霊とは「恐ろしく」「忌避すべき」存在として捉えられがちです。
西洋では悪霊や悪魔に対し、追い払うための除霊や退魔儀式が行われ、「排除」が最終的な目的とされます。
ところが日本においては、「祀る」というまったく逆のアプローチがとられます。
ここに、我が国独自の哲学と文化的深層が存在しているのです。
日本人にとって「恐ろしいもの」とは、同時に「畏れ多いもの」であり、「敬う対象」にすらなり得ます。
地震、雷、津波、疫病──いずれも人知では制御不能な自然現象であり、それらが引き起こす破壊は想像を絶します。
だからこそ、日本人はそれらを単なる災害とは捉えず、「神のしるし」や「天の警告」として受け止めてきました。
怨霊もまた同様です。
菅原道真の祟りとは、個人の怒りというよりも、
「理不尽な政治体制に対する無念の叫び」の象徴でした。
道真公自身が怒り狂って呪詛を撒いたわけではありません。
むしろ彼を慕う民衆が、その死を通して「正しき者が報われない世の中」に対する深い嘆きと怒りを重ね合わせたのです。
このようにして、「怨霊」とは、社会全体が見過ごしてきた“正しさ”や“誠の心”が、形を変えて現れた存在として理解されるようになります。
だからこそ、日本人はその怨霊をただ恐れ排除するのではなく、
「なぜこのような怒りが生まれたのか?」と内省し、その魂を祀ることで鎮め、浄化し、昇華させようと努めたのです。
これが、日本における「祀り」の持つ極めて高度な文化的意義です。
それは、「敵を仲間にする」「災いを神に変える」営みであり、八百万の神々を受け入れる日本の包容文化そのものに通じます。
たとえば、疫病さえも「御霊(ごりょう)」として祀られました。
祇園祭はその典型例であり、かつては疫病をもたらすとされた神をお神輿に乗せ、町中を巡らせることで“受け入れ”、共存を願いました。
「排除」ではなく「和解」──これが我が国の知恵です。
そしてこの姿勢は、現代にも大切な示唆を与えてくれます。
たとえば理不尽な政治、経済的不公正、情報操作、社会的不安。
これらに怒りや悲しみを感じたとき、単に声を荒げて排除を叫ぶのではなく、なぜそのような事態が生じたのかを深く見つめ、より正しい社会のあり方を模索する。
怒りを「ただの感情」に終わらせず、「祀る」ことで智慧に変え、行動へと昇華する──これが怨霊信仰に学ぶ現代人の在り方ではないでしょうか。
怨霊信仰とは、決して迷信や感情論ではありません。
それは、理不尽と正義、怒りと慈しみという相反する要素を、ひとつに抱え込みながら、共に生きていこうとする日本的精神文明の結晶です。
菅原道真公が「天神様」として昇華されたように、私たち自身もまた、怒りや無念を糧にして、学びと成長へと転じていける存在なのだと信じたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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