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日本は歴史の古い国であり、その歴史が過去において一度も消されることがなかった国であるからこそ、いまなお、日本と書いて何と読むのかが定着しない国でいる、ということであろうと思います。


20200215 夜明け
画像出所=https://www.akishobo.com/blog/nogawa/?p=31
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)

よく、「日本」の読みは「ニホン」が正しいのか「ニッポン」が正しいのかと聞かれます。
答えは、「両方正しい」です。
漢字で書く「日本」の初出は日本書紀記述の645年で、以下次のものがあります。
645年 日本書紀「明神御宇日本天皇」
671年 新羅本紀「倭国、号を日本に更む」
678年 祢軍墓誌(でいぐんぼし)「日本」
701年 大宝律令「明神御宇日本天皇」
いずれも現存しているのは文字だけで、それをどのように読んだのかは必ずしも明らかでは有りません。
しかし、万葉集では、他に「山跡(やまと)」、「八間能(やまと)」などと記述している例があり、また古事記、日本書紀では「倭」と書いて「やまと」と読ませる例がありますので、おそらく7世紀当時は、「日本」と書いて、これもまた「やまと」と呼んでいたのであろうとされています。
つまり本当は「日本」の読みは「やまと」が正しく、「ニホン」とか「ニッポン」というのは、後の時代になってから(つまり我が国で漢字表記が一般化してから)そのように読まれるようになったのでしょう。
ですから、いまだに「ニホン」か「ニッポン」か定まっていない。
定まっていないということは、本当は別な読み方であった可能性の方が高いということになります。

20191006 ねずラジ
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「日本」と書いて、「ニホン」や「ニッポン」と呼ぶのは、実は漢字で書かれていて読み方のわからないものは、とりあえず音読みしておこうという慣習によります。
音読みでは、「日」が「ジツ」で、「本」が「ホン」です。
ですから「日本」の音読みは「ジッポン」となります。
実は、マルコポーロが『東方見聞録』で日本のことを紹介した「ジパング」というのは、この「ジッポン」を彼らの言語に翻訳したことによります。
では訓読みではどうかというと、
「日」が「ひ」
「本」が「もと」です。
日本語は名詞や動詞を「の」でつないでいく撞着語(どうちゃくご)ですから、
訓読みしたら「日本国」は「ひのもとの国」となります。
読みの「ひ」は太陽のことで、天照大神(あまてらすおほみかみ)をあらわし、また「ひ」は霊(ひ)を意味します。
「ひ」が太陽を表すことは、聖徳太子の隋への国書の、
「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙(つつが)なきや云々」
にありますように、日本がユーラシア大陸の東のはずれにあり、日が昇る国であるということを意味します。
その日が昇る国は、同時に太陽を意味する天照大神(あまてらすおほみかみ)の国でもあります。
そして天照大神(あまてらすおほみかみ)は霊(ひ)の御存在であり、またその国の人々は我が身に備わった霊(ひ)を大切にする人々でもあります。
ですから我々日本人は、日〔=霊(ひ)〕のもと〔本〕にある国です。
国内的には、古くは日本と書いて「やまと」と読みましたが、日本語はもともと一字一音一義です。
すると「やまと」は
「や」=彌(や)=あまねく行き渡ること
「ま」=間(ま)=区切られたエリア(例:6畳一間など)
「と」=止(と)=とどめること
ですので、
「やまと」=「天皇の徳があまねく行き渡りこれをとどめているエリア」のこと
といった意味になります。
もともと我が国では、国というのは、出雲の国とか、武蔵の国というように、旧行政区分のことを言いました。
その国には、それぞれ地方豪族があり、豪族ごとに長い歴史を刻んでいたわけです。
けれどそれらを統一して、日本全体がひとつの国になっていこうとしたときに、全国の国々をまとめて「やまと」と呼ぶようになり、それを漢字表記するに際して、倭とか大和とか日本とかいうように書かれるようになったということなのでしょう。
それだけ日本は歴史の古い国であり、その歴史が過去において一度も消されることがなかった国であるからこそ、いまなお、日本と書いて何と読むのかが定着しない国でいる、ということであろうと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。

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