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あらゆる災害に際して、人命を守る、そのためにいま何が必要なのか。
私達は日本の原点に帰って、行政司法立法を根幹から見直すべきです。
戦後的、場当たり的な対応では、もう限界になっています。


20191116 地震
画像出所=https://weathernews.jp/s/topics/201904/090175/
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)

日本は災害対策国家として成立したという稀有な歴史を持つ国です。
もともと日本の創業は、神武天皇にさかのぼりますが、その神武天皇の時代に、日本は災害によって人口が縄文期の26万人から、いきなり8万人に減少するという事態が起きています。
そしてこの人口減少期に、神武天皇が稲作を普及させ、稲によって日頃から食料備蓄を行う習慣を定着させたことで、日本は人口を短期間のうちに67万人にまで増加させています。
つまり人口のボトルネック期において、人々が稲作を通じて常温保管できるお米をみんなで蓄えて、いざというときに備え、かつそのお米を、地域を越えて互いに融通しあうことによって、日本全国に暮らす人々が、まさにひとつ屋根の下に暮らす大家族となって生活していこうとしたことが、我が国の建国の基礎になっています。
このことは、世界の多くの国や民族が、それぞれ王と征服者との闘争によって形成されてきたことと、明らかに大きく一線を画す出来事であったということができます。

20191006 ねずラジ
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人類は、もともとは村落共同体で生活してきたものが、外敵の脅威によって、村落共同体同士が結託して国を営むようになってきたということが、世界の歴史であり人類史なのですが、その外敵が、世界中のほとんどの国においては、常に異民族からの脅威であったのに対し、我が国では、天然の災害が脅威となって、国家が営まれるようになったわけです。
そしてこのことが、まさに奇跡ともいえる我が国の文化の根幹を形成していきました。
さらに、こうした災害対策にあたっては、いわゆる手抜き工事のようなものは一切ゆるされません。
たとえば堤防工事において、手抜きをすれば、そこから堤防が決壊して、大災害をもたらすのです。
すべてに渡って、その時代における最高の技術の結晶を駆使して、あらゆる工事、あらゆるものづくりが行われてきたのです。
先般の熊本の震災で、熊本城の石垣のいち部が崩れました。
けれど崩れた場所は、戦後に組み上げられた場所で、加藤清正公が築城したときの石垣は、まったく被害を受けていません。
とりわけ大門は、観光対策のために近年、新たに復元されたものでしたが、そこはいの一番に崩れ去りました。
一方、400年前に築かれて老朽化しているはずの矢倉は、震災にも何の影響もない。
ちなみに、あんなに大きな岩石を、いったいどうやって石組みにしたのか不思議でならないという言葉をよく聞きますが、なんと昆布(こんぶ)を利用して、地面や傾斜をツルリと滑らせていたというからおもしろい。
海洋資源を大切にしていればこそ、そうした工事が可能になるのです。
稲作については、これも繰り返し申し上げていますが、冷蔵庫のなかった時代において、4〜5年の備蓄が可能な食料というものが、どれだけ貴重なものであったのか。
このことは、凶作が続いて餓死者が出るようになると、その遺体から伝染病が蔓延して、さらに多くの死者が出るといった悲しい経験を、幾度となく繰り返した日本において、とにもかくにも万一の場合の備蓄食料を常に確保しておくことがどれだけ貴重なことであったのか。
いま、市町村などの行政機関で、市民のための災害時の備蓄食料を避難所に常備している市町村が、どれだけあるのでしょうか。
ある市にお伺いしたとき、その市の担当者に、その市が保有する広大な公園に連れて行っていただいたことがあります。
万一のときには、そこに10万人を収容できるのだそうです。
そしてその公園には、いざというときのための仮設トイレの設置場所もちゃんと確保してありました。
たいへんに立派なことです。
ところがそのトイレが、6基しかない。
10万人のためのトイレが6基です。
それで大丈夫なのですか?と聞いたら、再検討が必要ですね、という。
さらに食料備蓄はどのようになっているのですか?と聞いたら、ありませんという。
水の確保は?と聞いたら、それもありませんという。
それでいて、その市は「防災都市宣言」をしていました。
見上げたものです。
我が国において、災害対策は、建前論や、人気取りのためのものではないのです。
人の命がかかっているのです。
地震、台風、水害に土砂災害に外寇・・・。
あらゆる災害に際して、人命を守る、そのためにいま何が必要なのか。
私達は日本の原点に帰って、行政司法立法を根幹から見直すべきです。
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