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| 3人に2人が亡くなるという不幸を日本全国が経験したあと、農業を元にして、決して飢えることがない国作りをするだけでなく、天下万民がひとつ屋根の下に暮らす家族として、困ったときには互いにお米や野菜を流通し合う。家族であれば、それは当然行われることですし、その家族と同じように、日本という国が、誰もが家族のように、互いに助け合っていく。日本建国の原点がここにあります。 |

画像出所=https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E6%AD%A6%E5%A4%A9%E7%9A%87
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)
昨日の記事で、我が国では縄文晩期の大災害による人口急減(人口26万人→8万人)という不幸のなかから、災害時の備蓄食料を常に確保していくために、稲作を中心に据えた文化が始まり、その中心的役割をなされた初代神武天皇が、まさに大和の神と呼ばれた男となって、以後の天皇の世紀を築いた、というお話をさせていただきました。
日月神示にいう「大掃除」のようなことが、実際に2000年前に起こっていたわけです。
このときは神武天皇の御出現によって、なんと日本の人口は、わずかの間に67万人に増加しました。
26万人→8万人→67万人
という動きですから、人口はボトム期の8倍になったわけです。
こうなると、村々には子供たちの声がこだまするようになります。
大人の数より、とにかく子供の数が多い。
そうなると、子供たちの間に、子供同士のきびしい競争が始まります。
戦後の団塊の世代と同じです。
食事をするときにも、おいしいものを我先に食べないと、兄弟や仲間たちに、おいしいところを全部先に食べられてしまう。
自然と、競争関係が生まれるわけです。
そしてそうなると、必ず起きるのが、外の世界への冒険です。
おそらく、この時代に、多くの若者達が、冒険心と新天地を求めて、半島や大陸に出掛けたことでしょう。
ところが半島も大陸も、人が人のものを奪い合う文化です。
誰もが武器を持ち、人を殺して自分が生き残ろうとしている。
そういう姿を目の当たりにして帰国してきた若者たちは、国内にあっても日常的に武装したことでしょう。
国内における若者たちの競争関係が、そうした武装に一役買ったであろうことも見過ごせません。

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これは、縄文時代の日本を考えるとき、実に驚くべきことでした。
というのは、縄文時代は1万4000年も続いた古くて長い時代だったわけですが、この間、日本列島に住む我々の祖先は、およそ武装することがなかったのです。
このことは、全国にある縄文時代の遺跡において、小動物の狩りのための弓矢や石斧は出土しても、剣や槍などが出土しないことから証明されています。
ところが弥生時代の遺跡から出土する埴輪などは、明らかに武装した武人の姿をしたものが出土するのです。
つまり弥生時代の人口急増期に、日本人は武装をするようになったわけです。
これはどうしたことでしょう。
何かの影響を受けて、武装することがかっこいいこと、あるいは、武装しなければならない事情が、その時代に起きたということを意味します。
ただ、ここで日本では不思議なことが起こるのです。
西洋においても、東洋においても、人が武器を持つようになると、必ず世の中が荒れて、武器を持つものが、武器を持たない、あるいは武器はあるけれど弱い相手を叩きのめし、殺害し、その者が持っている食料や、女性を奪い蹂躙するということが、ずっと起こっているのです。
ところが日本では、そうはなりませんでした。
なぜならなかったのかには、理由があります。
人口のボトルネック時に、神武天皇は九州から畿内までをめぐり、農業指導を行われました。
このことは古事記、日本書紀の両方に記述があります。
そして橿原の地に都を定められたとき、日本全国天下万民がひとつ屋根の下に暮らす家族のように暮らすことができる国を築こうと詔(みことのり)を発せられました。これが我が国の建国宣言です。
神武天皇が、天孫降臨した迩々芸命(ににぎのみこと)の直系のお血筋にあられながら、日本の建国宣言、ならびに日本の初代天皇とされるのも、ここに理由があります。
つまり、3人に2人が亡くなるという不幸を日本全国が経験したあと、農業を元にして、決して飢えることがない国作りをするだけでなく、天下万民がひとつ屋根の下に暮らす家族として、困ったときには互いにお米や野菜を流通し合う。
家族であれば、それは当然行われることですし、その家族と同じように、日本という国が、誰もが家族のように、互いに助け合っていく。
そういう国つくりをするのだ、ということを明言され、しかもそれを実行されたわけです。
まさに日本建国の原点がここにあるわけです。
畿内が凶作に見舞われたら、中四国や九州がこれを助ける。
九州が凶作に見舞われたら、畿内や中四国から食料を融通して、これを助ける。
これを合理的、機能的に行うために、都が存在する。
このことが、まさに我が国の国家の形になったわけです。
そしてここを原点にしているわけですから、若者たちが外国の影響を受けて武装するようになっても、その基礎となる根本には、互いに助け合うため、日本全国天下万民がみんな家族なのだという思想が、しっかりと腰をおろしているわけです。
だからこそ日本では、武は、どこまでも人々の暮らしを守り、その国柄を守り、また世の中の歪みを正すために用いるものだという、他国に類例のない、武を、人の道とする思想が、国家の黎明期に完全に定着したのです。
このことは、世界史、あるいは人類史上、まさに奇跡と呼んでも良いことであろうと思います。
そしてこのことはさらに、武道を、ただ剣を振り回したり、やみくもに矢を射て敵を殺すという諸外国にあるような形ではなく、むしろ人格の陶冶(とうや)を行うためのものに進化させ(心技体)、さらに武術そのものが、まるで芸術といって良いほどの密度を持った武芸へと、発展させるに至っています。
まさしく日本は、そういう意味においても「奇跡の国」といえるのです。
お読みいただき、ありがとうございました。

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