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20181023 水害
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画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)

戦後の日本には米国風文化が浸透しましたが、日本は米国と異なり、国土が狭く、人々の居住できる地域は限られ、その地域を常に容赦ない自然災害が襲います。
米国のように広い土地もありません。
米国とは国土の状態が異なります。
米国の文化を取り入れること自体は、素敵なことだと思います。
けれど、かぶれて、まるごと猿真似することは、国土を破壊します。

【お知らせ】
<東京・倭塾、百人一首塾他>
会場は都営新宿線船堀駅前にある「タワーホール船堀」です。
10月8日(月)13:30 第55回 倭塾 研修室 1330-160
10月27日(土)18:00 第30回 百人一首塾 407会議室
11月13日(火)18:00 第31回 百人一首塾 307会議室
11月25日(日)18:00 第56回 倭塾 研修室
12月6日(木)18:00 第32回 百人一首塾 301会議室
12月24日(月)13:30 第57回 倭塾 研修室
1月14日(月・祭日)13:30 第58回 倭塾
1月26日(土)18:00 第33回 ねず式ゼミナール
2月2日(土)13:30 第59回 倭塾
2月23日(土)18:00 第34回 ねず式ゼミナール
<関西・倭塾>
10月19日(金)19:00 倭塾・関西 第三回 (IK歴史勉強会 大航海時代と大国主)
11月9日(金)19:00 倭塾・関西 第四回 (IK歴史勉強会 唐の皇帝と日本の天皇)
12月8日(土)14:00 倭塾・関西 第五回 (IK歴史勉強会 稲作の歴史と古墳のお話)
<国内研修>
12月16日(日)~17日(月) 一泊二日 神話を体感する会
11月の倭塾関西の日程が11月11日(日)から、11月9日(金)19時に変更になっていますのでご注意ください。

先日、環境適合が存続を左右するということを「カンブリア期」の記事で書かせていただきました。
そこで、
強者が弱肉強食で生き残るのでもなく、
共生を尊重する者が生き残るのでもなく、
適合する者だけが、最後に生き残る、
と述べさせていただきました。
なぜそのような結果になるかというと、進化にひとつの方向が生まれると、滅びるまでその方向に向けて進化するからです。これを「定性進化」といいます。
たとえば大昔にいたサーベル・タイガーは、ネコ科のトラに似ていますが、20cm以上もある長いサーベルのような牙を持ち、体重も400キロもあって、ライオンですら敵わない力を持ち、カバでもその強靭な牙で倒してしまうという、古代における最強のハンターでした。
しかし絶滅しました。
理由は、地球環境の変化です。
大気中の酸素濃度が減少し、大型の植物が減り、大型植物を食べていた草食動物の数も減少、その草食動物を食べていたサーベル・タイガーも絶滅していったのです。
強者が必ずしも生き残るとは限らないのです。

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共生は、生き残りのために大切なことですが、水と油のように共生できない種もあります。
陸上の動物は、海中に生きる魚類と海中で共存はできません。
ですから共生とは、それぞれがそれぞれの住みよい環境下で、他の動植物の生存を妨げないように生きることを言います。
共生者のところに、収奪者がやってきたらどうなるかというと、カモになります。
当然、収奪者は財力を増し、権力を握って支配層となっていきます。
共生者と収奪者の社会は、支配者層と被支配者層(奴隷層)に分離していくわけです。
奴隷層は、いくらかけもちして働いても豊かになれず、支配層はろくに働かなくても驚くほどの所得を得ます。
そしてますます欲望を剥き出しにしていくことになります。
いっけんすると、収奪者たちの天下です。
ところがおもしろいことに、そうなると必ず収奪者間で、また奪い合いが起こるのです。
そして自滅していきます。
この季節、ほんの10年前までは、全国の野山や道路脇、堤防などを、セイタカアワダチソウが席巻しました。
セイタカアワダチソウは外来種で、密生して生息し、他の植物が入り込めないように、地中に毒素を撒き散らします。
環境の厳しい北米大陸で繁殖し生存してきた種なのです。
高温多湿で地味の肥えた日本に住み着くと、こんな環境の良いところはないとばかりに、またたく間に日本中を席巻したのです。
日本ではススキとコスモスが野山などを飾っていたのですが、セイタカアワダチソウは、そのススキやコスモスの群生していた土地をすべて奪っていきました。
ところが数年前から、その最強を誇ったセイタカアワダチソウが、自滅をはじめました。
自分たちで地中に撒いた毒素で、自分たちが自滅をはじめたのです。
いっぽう、滅ぼされたかに見えた日本在来種のススキは、地中に根を温存させていました。
そしてセイタカアワダチソウの撒いた毒素を分解し、ふたたび芽を出すと、セイタカアワダチソウの群生地に、再び返り咲くようになったのです。
そしてススキが戻ると、それに合わせてコスモスも戻ってきました。
けれど地中の毒素を分解したススキは、穂先がまるで白髪のように真っ白になりました。苦労したのですね。
一方、セイタカアワダチソウがどうなったかというと、かつての自分たちだけでの密生を止め、いまでは日本の古生種であるススキや外来種のコスモスなどと、野山ですっかり同居しています。
結局のところ、収奪者は共生者に取り込まれていくことになるのです。
ところがそんな共生者にも、最大の敵があります。
それが環境変化です。
日本列島は、自然災害の宝庫といえるほど、地震、台風、津波、豪雨、干魃、落雷、土砂災害など様々な自然の脅威にさらされています。
弱肉強食で支配しても、互いに助け合って生きていても、自然災害の前にはすべてが失われます。
そのため日本列島では、そうした災害がいつ起きても大丈夫なように、人々が協力しあって日頃からの備えを怠らないことが求められます。
これが環境への適合です。
適合しないものは、滅びるしかないのです。
戦後の日本には米国風文化が浸透しましたが、日本は米国と異なり、国土が狭く、人々の居住できる地域は限られ、その地域を常に容赦ない自然災害が襲います。
米国のように広い土地もありません。
米国とは国土の状態が異なります。
米国の文化を取り入れること自体は、素敵なことだと思います。
けれど、かぶれて、まるごと猿真似することは、国土を破壊します。
世界の中には郷に入っては郷に従わない民族もあります。
それもまたいかがなものかと思います。
ハナから適合ができないのですから、異なる環境下では滅亡するしかありません。
つまり鼻つまみ者になって排除されることになります。
適合ができないからです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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