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20170411 日本史検定講座

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20170418 人生は残酷である
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本の紹介をしたいと思います。
ご紹介するのは次の本です。
『人生は残酷であるー実存主義(エリート)の終焉と自然哲学への憧憬』
 桜の花出版、森神逍遥著
著者の森神逍遥氏には、他に『侘び然び幽玄のこころ─西洋哲学を超える上位意識』があり、この本は、2015年3月に、当ブログでご紹介させていただきました。
前作の『侘び然び〜』が素晴らしい内容だったのですが、今回は前作以上で、手元に本が届くと、他の仕事も忘れて、いっきに最後まで読み通してしまいました。
内容の空虚な書が多い中で、本当に意義のある名著に巡り会えたという感想です。
この本は、考えることを半ば放棄したような昨今の日本人へのおおいなる警鐘ともなる本だと思いました。
テーマとしているのは、人間における<自分>と<他者>とについての根源的関係です。
著者は、生きるということは、自分の解明であり、人生の完成に貫かれているのであって、決して生きる意義をカルト・イデオロギーに求めてはいけないと説きます。
このことを、空間とは何か、時間とは何か、意識とは何かといった考察からはじめ、これらを通じて私達が「思考」と呼んでいるものが、果たして真実になっているのかと問いかけます。
戦後の左翼運動の正体を再確認しながら、私達が「思考」しているつもりになっているものは、実は、矛盾だらけのつくられた虚構にすぎないということへの自省を促します。
戦後の左翼思想の蔓延を、単に左翼や在日の「せい」にするのではなくて、私達日本人がいかにして偏った思考を持つに至ったかを、実に深く分析してみせてくれています。
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著者は、この本の中で、昭和41年(1966)に来日したサルトルの実存主義の脆弱性を厳しく追求しています。
サルトルの実存主義というのは、ひとことでいえば、共産主義思想に力を与えた主体偏重の思想です。
つまり、生きているいまこの瞬間の自分が大事なのだと説く思想です。
要するに極端に言ってしまえば、いまこの瞬間の自分さえよければ、他はどうなっても構わないとする、そのような思想が、戦後の左翼思想と結びつき、その結果、日本人が刹那的で拝金主義的なChineseやKoreanのような生き方になってしまっている様子を、実に深く考察しています。
サルトル以降、国内では、いわゆる「知識人」という人種がメディアを含めた言論界を左右するようになりました。
ところがその「知識人」と称する人たちの思考は、実はただの拝金主義であり、拝金のためなら、どんな嘘でも許容され、権利は欲するけれど、義務と責任は拒絶するという、およそ無責任で傲慢なものであることを解き明かします。
また著者は、トランプ大統領とオバマ大統領、いわゆる従軍慰安婦問題、あるいは在日問題などを通じて、現代の社会問題は、<自分>問題と、実は一体であることを明快に説きます。
このあたりの展開は、実におもしろく、興味深く、是非、この本の中でご自身で体験していただけたらと思います。
たいへんわかりやすく、おもわず夢中になって読んでしまう本です。
私はこの本を読み終えて、人はひとつには、ドーキンズの説く「遺伝子の乗り物(ビーグル)である」という真実があることに加えて、もうひとつ、「人は魂という実態の乗り物でもある」ということを確信しました。
これは古事記に描かれた世界観と共通するものです。
本書は『人生は残酷である』という、いわゆる「読み物」的なスタイルをとっていますが、内容は現代の、というより現代から未来に向けた明快な哲学書です。
そして哲学書でありながら、たいへん読みやすい。
ですので、もちろんこの本は大人の方にもお薦めですが、中高生の息子さんや娘さんがおいでになれば、是非、この本を読ませてあげていただきたいと思います。
きっと、ゆるぎない魂への回帰ができる、日本人としてのアイデンティティの確立ができるものと思います。
今月にはいってこの本が12冊目の読了になりましたが、私の中では、この本が一番でした。
お薦めの一冊です。

お読みいただき、ありがとうございました。
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「お詫びと訂正」
第一巻八十三ページに「これは千葉の常若神社の渡邊宮司から教えていただいた話なのですが、聖徳太子の十七条憲法の各条文は、それぞれ創成の神々の神名と関連付けて書かれているからこそ、十七条なのです」とありますが、私が教わったことは古事記と聖徳太子に関するお話であり、聖徳太子の十七条憲法と神々の神名との関連付けは教えていただいたことではなく、私の考えであると、渡邊宮司をはじめ、関係各位に深くお詫びして訂正いたします。

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