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     20170226 古事記壱
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20170320 徳川家康
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「徳川家康公遺訓」は、たいへん有名なものですので、ご存知の方も多いかと思います。
慶長8年1月15日のものです。
「人の一生は
 重荷を負うて、

 遠き道を行くがごとし
 急ぐべからず

 不自由を常と思えば不足なし

 心に望みおこらば

 困窮したる時を思い出すべし
 堪忍は無事のいしずえ

 怒りは敵と思え
 勝つことばかりを知って

 負くることを知らざれば、

 害、其の身に到る
 己を責めて人を責めるな

 及ばざるは過ぎたるに優れり」

徳川家康は、当時の世界にあって、世界一の大金持ちであり、世界一の軍事力を持った人物であると、この時代に来日にした西洋人宣教師が報告しています。
それだけの人物が、徳川家の遺訓として遺したものが、
「急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし」であり、
「堪忍は無事のいしずえ、怒りは敵と思え」です。
そして、
「己を責めて人を責めるな。及ばざるは過ぎたるに優れり」
と述べました。
数々の戦いを経由し、また世界一の大金持ちとなった家康は、その日常において、たいへん謙虚な姿勢を人生訓にしていたことがわかります。
20161026 倭塾バナー


ところがその家康が、今川義元が桶狭間に斃れるやすぐに信長方に付き、あるいは武田信玄の大軍を前にこれを三方原で迎え撃つという無謀を行い、あるいは関ヶ原ではまるで丁半博打のような天下分け目の戦いを行い、あるいは豊臣方を大阪城に攻め滅ぼしています。
「堪忍は無事のいしずえ、怒りは敵と思え」
「己を責めて人を責めるな」
と言いながら、まさに果敢な戦いを挑み、敵を攻め滅ぼしているのです。
また戦のあとの賞罰にも極めて厳正であったことも知られています。
そもそも拠点にした江戸城自体、土地は水はけが悪く、洪水に弱い愚地であった場所であり、そこをイチから土地を改良して城や町を築くという、考えてみればきわめて横暴ともいえる町づくり、城づくりを行っています。
こうしたところから、
「日頃は謙虚に地味に人としての成長を目指しながらも、
 やるときには断固としてやり抜き、
 やり遂げるまで決して手を抜かない」
という家康の生き様が見えてきます。
まったく逆な人たちもいます。
日頃は大言壮語で、態度も大きく、人としての成長よりも、どちらが上か下かにしか興味がない。
ところがいざというときになると「アイゴー」と叫んで武器を放り出して逃げてしまう。
戦時中、どうしても軍で働きたいというから、軍属として仕事を与えたけれど、敵がやってきたら一目散に逃げ出す。
それどころか、そくさくと米軍の側について、日本の軍の拠点のある塹壕の場所や兵力を米軍に教え、なまりのある日本語で、
「にほんのみなさ〜ん、投降しなさ〜い」
とスピーカーで大声をはりあげる。
戦傷のために身動きが取れずに実際に捕虜にでもなろうものなら、自分たちの裏切りをなじられるのが怖くて、米軍に危険行為があったと嘘を垂れ込み、傷ついた日本人の兵隊さんを殺す手伝いをする。
戦争が終わると手のひらを返したように、「自分たちは戦勝国民だ、進駐軍だ」と言い張って、日本人の民間人に対して、好き放題の乱暴狼藉を働いた。
世の中には、現実にそのような人たちがいます。
まったく人間のクズ、というより果たして本当に人なのか、と疑いたくなるような人たちですが、もともと歴史をたどれば、Chinaにおける巨大な軍事政権の盛衰の端にあって、「二度とあいつらとは付き合いたくない」と周辺国から嫌われることで国家としてようやく生き残りを果たしてきた人々です。
さもありなんといえるかもしれません。
人間も哺乳類のうちです。
動物は、環境に適合するために、さまざまな種類に進化しましたが、民族というものも、実は、環境適合のためにそれぞれが違った形で進化することで生まれたものです。
たとえば動物に、ハリネズミという種があります。
ハリネズミは全身が針で覆われていますが、ネズミの天敵である蛇が丸呑みすると、口内や食道、胃袋などで針が刺さり、飲み込んだ捕食動物の側が死に至ります。
こうしてハリネズミは、他の捕食動物から嫌われることで、独自の進化と生存を遂げ、いまやヨーロッパ、アフリカ、中近東、東アジア、ロシア、インドなど、世界中で繁殖をしています。
生き物の種の中には、このように嫌われることで生存を図る種もあれば、わずか50年で人口を3倍の15億にまで増やすという、まるでネズミなみの繁殖力で生存を図る種もあります。
そうかと思えば、助け合うこと、愛情をもって接すること、自分が努力することで生存を図ってきた種もあります。
ところがそのような、助け合ったり、愛情を持って接したり、自分がまず努力することで生存を図ってきた種の中に、上か下かしか興味関心を持たないハリネズミ種や、争ったり共食いしてでも繁殖を図る種が大量に紛れ込んだら、どうなるのでしょうか。
はじめのうちは、彼らは傍若無人に、まさに自分たちの天下を謳歌することでしょう。
セイタカアワダチソウと同じです。
ところが、日本という、天然災害の多い国では、彼ら流のやり方では生存できません。
結局彼らは自滅の道をたどることになります。
いま、季節はちょうど春です。
かつてセイタカアワダチソウが茂っていた野原や河川敷には、いま、菜の花が黄色い花を咲かせています。
日本人は、いっけんおとなしく従順です。
日頃から謙虚に地味に人としての成長を目指す日本人は、そのように見えますし、実際、おとなしいです。
しかし、やるときには断固としてやり抜くのです。
そしてやり遂げるまで決して手を抜かないのです。
そしてその精神は、実は戦前の日本も戦後の日本もまったく変わりありません。
戦前の日本は、人種の平等を高らかに掲げた国是とし、植民地支配をする西欧諸国と戦い、世界の被植民地を開放し、世界の諸国を独立に導きました。
戦後の日本は、そうして発展途上国となった諸国にODAを通じて技術援助や学校建設、あるいは砂漠の大地となっている土地に灌漑を行ってこれを農地へと転換するなどの援助を惜しみなく行い続けています。
そしてこうした行動は、官だけでなく、民間部門においても国際協力団や、個人による学校建設、井戸の掘削、橋梁の建設など、様々なかたちで取り組みが行われています。
西欧諸国の文明が、一部の大金持ちに利をもたらすために、他から収奪をするという形態であるのに対し、日本は、過去も現在もずっと、民衆こそがたからであり、民衆が豊かに安心して安全に暮らせる社会の構築を希求し目指し続けています。
そうでないのは、西洋かぶれ、Chinaかぶれ、朝鮮かぶれとなった、一部の議員や政党やメディアくらいなものです。
このことは個人においても同様です。
目的はどこまでも、誰もが豊かに安心して安全に暮らせる社会の構築にあります。
そしてそのためには、日頃は地味に謙虚に暮らしていても、やるときには断固としてやり抜くし、やり遂げるまで決して手を抜かない、勝つまで続けるのが日本人であるのだと思うし、それこそが御神意なのではないかと思います。
その心は、千年前の日本人も、数千年前の日本人も、そして現代日本においても、まったく変わりがないのです。
陽はまた昇るのです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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20160810 目からウロコの日本の歴史

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「お詫びと訂正」
第一巻八十三ページに「これは千葉の常若神社の渡邊宮司から教えていただいた話なのですが、聖徳太子の十七条憲法の各条文は、それぞれ創成の神々の神名と関連付けて書かれているからこそ、十七条なのです」とありますが、私が教わったことは古事記と聖徳太子に関するお話であり、聖徳太子の十七条憲法と神々の神名との関連付けは教えていただいたことではなく、私の考えであると、渡邊宮司をはじめ、関係各位に深くお詫びして訂正いたします。

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