

毎月末にお届けしますといいながら、すっかり遅くなってしまいました、「今月の良書紹介」です。
今回は、
1 『日本に外交はなかった――外交から見た日本の混迷』自由社
2 『なぜ大東亜戦争は起きたのか?空の神兵と呼ばれた男たち』ハート出版
の二冊をご紹介します。
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1 『日本に外交はなかった――外交から見た日本の混迷』
宮崎正弘、高山正之共著、自由社
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安倍総理を支える人で、岸田文雄外務大臣というのは、いっけん大人しそうにみえるかもしれませんが、実はすごい人物です。
もしかすると、戦後政治を塗り替える逸材ではないかと思っています。
実は、ここに一冊の本があります。
宮崎正弘先生、高山正之先生共著で、
『日本に外交はなかった――外交から見た日本の混迷』という本です。

【倭塾】(江東区文化センター)
〒135-0016 東京都江東区東陽4丁目11−3
第37回 2017/2/26(日)13:30〜16:30 第4/5研修室
第38回 2017/3/18(土)18:30〜20:30第4/5研修室
第39回 2017/4/9(日)13:30〜16:30第4/5研修室
第40回 2017/5/13(土)18:30〜20:30第1/2研修室
【百人一首塾】(江東区文化センター)
〒135-0016 東京都江東区東陽4丁目11−3
第12回 2017/2/ 9(木)18:30〜20:30 第三研修室
第13回 2017/3/23(木)18:30〜20:30 第三研修室
第14回 2017/4/20(木)18:30〜20:30 第三研修室
第15回 2017/5/18(木)18:30〜20:30第三研修室
本当は日本は、古来、ものすごい外交力を発揮してきた国なのです。
聖徳太子の時代、東亜における唐は、まさに大帝国でした。
その大帝国が、高句麗に苦戦しているという情況をしっかりと見極めて、日本は、
「日出処の天子、書を没する処の天子に致す。つつがなきや』
と、隋の大帝国に対してまったくの対等、もしくはそれ以上の主張を堂々と繰り広げ、それを押し通しました。
オイラも天子、あんたも天子、いよっ、元気かい?
というこの書簡は、煬帝の激怒を誘ったけれど、煬帝はどうしようもなかったのです。
あるいはキリスト教によって有色人種国が次々に欧米の植民地化されていた時代に、日本は堂々と自国の独立自尊を押し通し、秀吉に至っては、当時世界の8割を手中に治めていたスペインに対し、堂々と「あんたの国の王から、ワシに朝貢してきなさい」とまでのたまっています。
また戦前にしても、日本が主導した大アジア主義は、もし、それがうまく行っていれば、東亜諸国の国力は、欧米を上回る世界の一大文化圏を形成できるはずのものでもあったのです。
そして当時の計画によれば、その一大文化圏を起点に、欧米にまで通じる鉄道路線が敷設され、まさに東西の文化の融合までをも視野に入れるという壮大な考えが軸になり、その軸に基づいて日本は堂々と世界に向けて人種の平等を主張した、世界で唯一の有色人種国であったわけです。
そもそもそれなりの外交力や外交センスがなければ、日本が世界に伍する大国にのし上がることなどできません。
ところが日華事変から大東亜戦争の頃になると、日本の外交力は、まるでこれが同じ国なのかといいたくなるほどまでに劣化します。
日華事変ではChina国民党のプロパガンタにいいようにやられ、日米開戦に際しては、米国に開戦の正当性を与えてしまうという最低の体たらくです。
さらにこれが戦後になると、もはや世界のため、国益のためどころか、外交自体が、日本の民が一生懸命稼いだお金を、ただやみくもに外国にばらまくだけの、ただの豆まき外交に成り下がっているといって過言ではありません。
それでも園田直外務大臣や、宇野宗佑外務大臣の頃には、世界における日本の地位を底上げするのだという強い意思のもとに、外務省が大きな役割を果たしたりもしてきたのですが、その後はいわゆる「南京虐殺」や、いわゆる「従軍慰安婦」というただのプロパガンダをかえって問題化させ、さらにこれに屈しているという体たらくです。
そこで、こうした情況に終止符を打ち、最先端で活躍する宮崎正弘先生、高山正之先生が、見事に日本外交を分析し、これからの方向性を明示したのが、実はこの本です。
そして実はこの本は、目下の外務省の、特に若手職員に、きわめて強い影響を与えているといわれています。
おすすめです。
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2 『なぜ大東亜戦争は起きたのか?空の神兵と呼ばれた男たち』
奥本實、高山正之共著 ハート出版
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♫ 藍より蒼き 大空に大空に
忽(たちま)ち開く 百千の
真白き薔薇の 花模様
見よ落下傘 空に降り
見よ落下傘 空を征(ゆ)く
見よ落下傘 空を征く
ご存知、軍歌「空の神兵」です。
この歌は、大東亜戦争の緒戦において、インドネシアのパレンバンへの空挺隊、落下傘部隊による急襲の成功が歌謡になったものですが、空から降り立つ落下傘部隊(空挺隊)というのは、地上からただ狙い撃ちされるばかりの、丸裸の部隊なのです。
つまり、もう訓練を積んだ兵隊さんが、空の上で何もできないまま、ただ撃ち殺されるわけです。
しかも、降り立つ地点は、敵のど真ん中です。
生きて帰れる見込みなど、まずゼロに近い。
世界各国が、この落下傘部隊による攻撃を実施していますが、成功例というのは、ほとんどありません。
ところが、これをものの見事に成功させてしまったのが、パレンバンにおける日本の落下傘部隊だったのです。
だから、空の神兵として、歌にもなったわけです。
その落下傘部隊の生き残りの方のご子息が、大尉だった父の遺した資料をそのまま保持されていて、この資料をもとに生まれたのが、実は、この本です。
ですから、ここに書かれた事実は、そのまま、現場の指揮官の見た事実そのものであるわけです。
どれほどまでに、国を愛し、家族を愛して戦ったのか。
その真実の声が、ここにあります。
おすすめです。
お読みいただき、ありがとうございました。

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