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←いつも応援クリックをありがとうございます。梅雨時には降雨量が少なくて取水制限まで行われたのに、8月から9月にかけては、台風が連続的に押しかけてきています。
このため甚大な被害が発生しています。
台風だけではありません。
日本は、地震、津波、火災、大水、土砂災害、凶作、噴火、干魃、落雷、竜巻、大風、大雪等々、まるで天然の災害大国と言って良いほど、自然災害の多い国です。
その災害は、身分の上下を問わずに襲ってきます。
お金持ちだから、災害に襲われないなどということはないのです。
そしてひとたび、災害に襲われれば、そのあとの復興は、喫緊の課題になります。
国土の狭い日本では、ときに大陸で見かけるように、街ごと捨てて、他に移住するという選択肢はないのです。
いまいる場所を復興し、再び住みよい豊かな街に変えていかなければならないのです。
では、その災害からの復興は、誰がやるのでしょうか。
庶民です。
庶民の持つ労働力が、災害からの復興事業の足がかりです。
これは、大昔からそうです。

いざというときに、災害復興のための労働力が確保されていないと、日本という国も、地域社会も成り立たないのです。
ですから日頃から、お上(かみ)がすることは、民間に余力を保ち、民間に豊かさが保たれるようにしていくことが、施政の必要条件だったのです。
大陸のように、人の上に立つ者が、民から激しい収奪を行い、自分だけが豊かな金満生活、酒池肉林生活を送っていたとします。
けれど、そんな富者にも、日本では、自然災害が別け隔てなく襲いかかるのです。
それで大金持ちの屋敷が倒壊する、あるいは土砂に埋まってしまう。
そんなとき、民衆に武器を突きつけて、自分の家屋だけの復興をしようとしても、ひとりの富のために、他の大勢の富が日頃から犠牲になっていれば、民は働くことができません。
無理に徴用しようとすれば、民は逃散するだけです。
このことは、先般あった広島の土砂災害が象徴しています。
戦後の談合廃止以降、土木作業員の労働力を激減させたいまの日本では、土砂を取り除くための人出の確保ができない。
結局は、地域社会で力を合わせて、土砂の取り除き作業をみんなでしなければならないのです。
台風の影響で、北海道でも、大規模な水害が起こりました。
道路には土砂が堆積し、アスファルトは土石流によって押し上げられ、破壊されました。
災害からの復興には、もちろん行政による、つまり政府の緊急対策援助による土木作業員の確保が必要となると思います。
けれど、それ以上に、地域民間に活力がなければ、災害の傷跡は、いつまでも残ることになります。
天然災害のことを、天譴(てんけん)といいます。
天の神様による天罰という語です。
もともとは、Chinaの言葉で、Chinaでは天帝という神様がいて、天帝が皇帝を選ぶとされていますから、皇帝の政治がえげつないものであれば、天帝がこれを咎める。それが天による譴とされてきました。
私は、天譴という見方は、あまり好きになれません。
三次元の世の中のことは、三次元の世界に住む我々に責任があるのです。
そして天災は、起きるものです。
ならば、日頃から天災に備える。
そのためには、たとえば堤防工事、震災補強、橋梁補強、避難誘導の取り決め、避難場所や備蓄食料の確保などに加え、民間に富と活力が確保されていなければなりません。
日本に新しくやってきた人たちには、これがわかりません。
いま、この瞬間に自分たちが良い思いができることだけしか考えない。
何十年という長いスパンでみれば、ひとにぎりの人が富を独占したら、結果として天然災害時の対応がとれずに、自滅することになってしまう。
このことがわからない。
しかも、外国からやってくる人々に、日本人がこれをあまりにも「あたりまえのこと」と思っていて、教えることをしない。
結果、災害時に、ただオタオタと混乱するばかりで、対策が採られない。
それぞれの国には、それぞれの国の風土にあった歴史、文化の蓄積があります。
いたずらにグローバリズムを唱える人は、そこがわからない。
これを「欲ボケ」と言います。
目先の欲に目がくらんで、たいせつなことを見落としてしまう。
このところ天然の災害が連続していますが、このことは、私たちが、私たちの国である日本について、もういちどしっかりと考えなおす、良い機会なのではないかと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。


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