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あやめ
あやめ0509

今日は、書籍のご紹介です。
3冊あります。
3冊とも、貴重な本です。
ゴールデンウイークは終わってしまいましたが、これかの時代を生きる教養書として、また蔵書としてお薦めできる本です。
紹介記事の末尾に、本についての私見を書かせていただきました。
よろしければ末尾もお目汚しいただけると嬉しく思います。


1907 IN KOREA WITH MARQUIS ITO

まずご紹介するのは、桜の花出版から出ました『1907 IN KOREA WITH MARQUIS ITO(伊藤侯爵と共に朝鮮にて)』です。
著者は、米国イェール大学教授ジョージ・T・ラッド博士です。
この本は、そのラッド博士が明治40(1907)年に合邦前の朝鮮半島を訪問したときの克明な記録で、きわめて客観的に、当時の日韓の実情がありありと記載されています。
米国での出版は明治41(1908)年なのですが、日本では初翻訳になります。
内容は、まさに第一級資料と呼べるものです。
日韓関係に関心のある方なら必読の書です。
この本を邦訳し、ご出版いただいた桜の花出版の編集長には、心から感謝を申し上げたいと思います。
この本は、翻訳に嘘がないことを示すために、左のページが英文、右のページが和訳で、双方をちゃんと対比することができるようになっています。
内容は、いかにも学者らしく、きわめて冷静に、当時の李氏朝鮮の様子を伝えています。
李氏朝鮮王朝において、両班がいかに国際情勢に無関心で、自分の利権に安住しようとしていたか、民衆がいかに貧しく、搾取されるだけの状況にあったか、とりわけ女性が、まさに性の道具として奴隷以下の扱いを受けていたことなどが、克明に記されています。
また、当時においても、強いものには卑しく媚びへつらい、弱い者の前では人が変わったように居丈高になる朝鮮の人々の様子が活写されています。
これを読んで、あらためて感じたのは、1907年といういまから百年以上も昔も、いまの韓国も、あるいは日本にいる在日コリアンも、その民族性において「何も変わっていない」ということが、まさに手に取るようにわかります。
そうした民族性を目の当たりにしながら、当時、日本の伊藤博文が、穏健にかつ敢然と腐敗した朝鮮を立て直し、人々の民度を向上させるべく、まさに血を吐くような努力をしたいたこともわかります。
伊藤博文は、初代の朝鮮総督府統監ですが、その伊藤博文は、自ら朝鮮半島で努力をすると同時に、半島人の二枚舌、民度の低さ、平気で人を裏切る性癖、女性をまるで性の道具としてしか認識しない半島の男性たちの行状を明確に把握していました。
ですから伊藤は、自ら真剣に半島の民度をあげるべく努力を重ねるとともに、一方では、そのような半島が日本と合邦したときに起きるであろう日本国内の治安の悪化や民度の低下を、明確に認識し、合邦に反対の立場をとっています。
そんな伊藤の葛藤も、まさに米国人のラッド博士は、はっきりと掌握し、そのことを本書に認めています。
いまの韓国では、伊藤博文を暗殺した安重根を民族の英雄にしていますが、この本を読めば、伊藤が暗殺された理由は、まさに朝鮮半島の合邦に伊藤が反対したからであることが、明確にわかります。
その合邦に反対した伊藤が暗殺されたのは、まさに日本に合邦してもらいたい朝鮮人によるものであったわけです。
つまり、いまの韓国が、暗殺の実行犯である安重根を民族の英雄とするならば、それは韓国が日本に合邦してもらいたいという意思表示に、本当はなってしまうのです。
そのことも、この本では、明確にわかります。
まさに、お薦めの本です。

昭和天皇の戦い

次にご紹介するのは、勉誠出版から出た『昭和天皇の戦い 昭和二十年一月~昭和二十六年四月』です。
著者は、外交評論家の加瀬英明先生です。
先頃宮内庁から『昭和天皇実録1』が出版されましたが、この『〜実録』は、昭和天皇のご生誕から崩御されるまでの毎日の御動静を克明に編纂したもので、今年3月から20巻に分けて刊行されることになっています。
この本は、その昭和天皇の御動静について、終戦の年の1月から終戦の翌年4月までを扱ったもので、まさに日本が戦争を終結させ、占領統治が始まった頃の、緊迫した昭和天皇の日常が、克明に綴られています。
実は終戦の前の日、クーデターの計画があり、もしそれが実現していれば、日本は本土決戦となり、はるかに多くの命が失われたであろうこと、そしてそうした暴挙を抑えるために、どれほどまでに陛下がご苦悩されたのか、またご皇族の皆様方が、このとき、どれほどまでに日本の民の安寧のために御心を配られていたか。
一読して、まさに涙がこぼれることを止めることができない慟哭の書となっています。
先の大戦についてご関心のある方には、まさに必読の書といえようかと思います。

英霊との対話としての政治

次にご紹介するのは、西村眞悟先生の『英霊との対話としての政治』です。
この本は、先にご紹介した『英霊に贈る手紙』を編集担当した鈴木千春さんが、今度は西村眞悟先生の講演録を編集し、今回出版に至ったものです。
西村先生の名文は、すでに先生の時事通信等でみなさまご存知のことと思いますが、この本は、編集者として国想う女性が編集を担当することで、西村先生の日頃の主張が、いつも以上に、やわらかで感情のこもったやさしさのあふれていて、それでいて雄々しい文章になっています。
今日、ご紹介した三冊の中では、もっとも読みやすい文になっていますので、女性の方でも、抵抗感なくお読みいただける本だと思います。
ご参考にもくじだけ記しますと、以下のとおりです。
第1章 日本人よ、魂を取り戻せ
第2章 平和を望むなら、戦いに備えよ
第3章 国防は最大の福祉である
第4章 歴史に「解決」はない
第5章 今、幕末が来ている。
==========
さて、せっかく書籍紹介の記事となりましたので、本についてひとこと述べさていただきたいと思います。
「本にオーラがある」などと言ったら、みなさんはお笑いになられるかもしれません。
けれど、内容のある本は、ただそこに置いてあるだけ、あるいは手にしただけで、何事かを私達に語りかけてくれるような気がします。
ちょっと気取った言い方をしますと、「本がささやく」といった感じです。
膨大な本があります。
これまでに出版された本は数知れず、しかも毎日数十冊から多い日は数百冊の本が、新刊書として世の中に送り出されます。
そうした本が置いてあるのが、本屋さんや図書館です。
どんなにすごい読書家でも、そうして毎日世に出される本、過去から続く膨大な本の山にある本のすべてを読むことはできません。
いいかえれば、私達が人生の中で接することができる本は、そうやって世の中に出てくる本の中の、ほんのごく一部のものであるわけです。
膨大な本の山。
その本の山のなかで、自分の人生でどの本を栄養として選択するか。
それはとっても大事なことのように思います。
私達が子供の頃、本屋さんや図書館は、入り口をはいっただけで、そこは何か「宝の山」といった感じがありました。
あるいは遊園地、あるいは宝物殿、言い方は様々ですが、そこには何かワクワクするもの、ドキドキするもの、嬉しいもの、悲しいもの、感動するもの、私達が知らないこの世の秘密の花園、そんな感じです。
ですから、本屋さんや図書館に行くことは、とても楽しいことでしたし、知的な興奮というより、貴重な情報に辿り着けるような、そんな喜びがありました。
昭和で言ったら、30年代40年代の頃です。
ところが昭和50年代くらいからでしょうか。
本の紙質がだんだん良くなり、装丁も立派になり、カラフルな本がたくさん並ぶようになったのだけれど、書店さんや図書館の本のオーラが変わりました。
どの本も、「買って、買って〜〜」とものすごい自己主張をしているのですが、本そのものにエネルギーがない。そんな感じです。
いいかえれば、誤解を恐れずわかりやすく言えば、「中身が空っぽの化粧のどぎつい整形美女」ばかり、つまり外見ばかりで中身のない、実のある知的財産から、中味のない虚飾に覆われた世界になってしまったような、そんな感じです。
そんな変化は、急激になったわけではなくて、徐々に起こった変化でした。
ですから私達には、変わったことさえも当時はわかりませんでした。
ところが、です。
数年前に、焚書の蒐集をしているある篤志家の方のお宅を訪問させていただきました。
そこにはGHQが焚書にした数々の本がぎっしりと書架に並んでいました。
部屋にはいっただけで、その空気に圧倒されました。
空気が重厚なのです。
その中の一冊を、蒐集家の方にご了解をいただいて手に取りました。
中をすこし読ませていただきました。
それは、ある学者の先生が、インドの奥地に行き、そこでの民族の習俗や信仰、歴史、そして欧米の植民地統治によってなされた人々の心の変化などが詳細に記述されていました。
全部、自分の足で歩き、自分で村に入っていき、村の人達から直接取材し、そこからさらに考察を深めていった、そんな本でした。
他にも軍人と性の問題を生真面目に扱った本もありました。
どの本も、出典がどうのとか、他の学者の引用とかはありません。
そういう様々なものから学んだ人が、自分の足で、自分の手で、自分の頭で考え、書き残したもの、それが「本」でした。
そんな焚書本の山の中にいて、三つのこと感じました。
それは「蔵書、引用、実学と虚学」です。
1 蔵書
昔の人は、本はたいせつなものだから、「またいでもいけない」と言いました。
そう思わせるだけの内容が、たしかにあった。それが本というものだった、ということです。
だから「蔵書」として大切に扱いました。
昔だって週刊誌のようなものは、ありました。
知的財産として大切にする本と、たんなる読み捨てペーパーの本、その区別はあったのです。
言い換えれば、蔵書にするということは、その本の外見ではなくて、内容に、自分の子孫にまで伝えたい素晴らしいものがあった、そのように感じさせるだけの内容が本の中にあった、ということです。
2 引用
焚書本のほとんどは、当時の第一級の学者が、自分の足で歩き、自分の目で見、自分の頭で考えた結論をまとめた本でした。
これに対し、戦後の学者の本に限らず小説家の本にしても、あるいは何かの解説書にしても、その多くは、他人の知恵を机の上で寄せ集めただけのものです。
ただの寄せ集めなら、その出典先を読めば済む話であって、逆にいえばその出典先の本を読めば、その本など読む値打ちもありません。
だから「軽い」のです。
もっというなら、その出典先を読めば、だれでも必ずその本と同じ結論に至るはずなのですが、ところが、いくつかの本は、その出典先の本を私も読んでいましたけれど、そこから得られた結論は、まるで違うものでした。
むしろ、これだけの資料を集め、目を通していながら、どうしてそんな表層的なくだらない結論しか得られないのか、その事のほうが不思議に思いました。
そして何より、出典云々の話になれば、まともな書籍はすでに焚書されていて、物事を斜めにしかみれない人の本しか残っていないわけです。
出典は、いかにも「根拠がありそう」を装っていながら、その実態は「根拠のない本を根拠にしている」にすぎないわけです。
しかも、そこには知的実学の欠片もない。
ただ机に座って、他人の書いたものをあれこれと評釈しているだけ。
そんなものなら、いかに高名な学者や小説家の書いた本であったとしても、ただのクズの山だと思いました。
3 実学と虚学
実学と虚学なんて言い方をしたら難しそうですけれど、簡単に言ったら、本物の美人と整形美人の違いです。
若い内は、若さのエネルギーで、大抵の人は輝きます。
けれど、歳をとってくると、だんだんとその人の人生が、顔やスタイルに明確に現れてきます。
若く見えるということと、美しく見えるということは違います。
書店さんの店頭や図書館に並んでいる本が実学の本であった時代、書店さんや図書館には深みのあるオーラがありました。
けれど、だんだんにそれが薄れ、ただのお楽しみ本や中身のない読み捨て本が並ぶようになり、そのオーラはただの化粧の香りだけになりました。
それでも個々にみれば、実のある本というのは、いまでも確かにあります。
そしてそういう本には、たしかに輝きがあります。
いま、書店不況と言われています。
売れるのは、ダイエット本やお弁当のレシピ本、それと漫画ばかりなのだそうです。
けれど考えてみれば、そんなダイエット本やお弁当のレシピ本、漫画本は、出典云々なんてありません。
その本の著者が、自分で悩み、自分の実体験を通していろいろ考え工夫したものばかりです。
漫画にしても、そこには強烈なメッセージ性があります。
消費者は、何故か、とは言ってくれませんが、本物を見分ける力を持っています。
だから実学の本は、いまだって蔵書です。
けれど、虚学な本は、値打ちのない、ただの読み捨ての暇つぶし本です。
戦後の日本社会において、戦前の教育を受けた人達が社会の中心であった時代、そんな時代には、まだ実学の本が主流を占めていたように思います。
ところがその後、本は、どんどん虚飾化してしまし、気がつけば書店不況となりました。
そりゃあそうです。
週刊誌程度の本なら、駅の売店で十分なのです。
そうではなく、一生の宝、あるいは子孫までの宝となるような、そんな本物。そんな本に巡り会えることは、人生の喜びだと思います。
そしてそんな場を提供してくれていたのが、かつての書店さんであり、図書館であったのではないかと思います。
そんなわけで、今日、ご紹介した3冊は、どれも値打ちのある本だと思います。
最後にあと1冊ご紹介します。
国防女子が行く-なでしこが国を思うて何が悪い

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