8月15日の正午のことです。
時報とともに、黙祷が捧げられ、そのすぐあとに天皇陛下の玉音がありました。
転載し、動画を掲載します。
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天皇陛下のおことば
全国戦没者追悼式
平成26年8月15日(金)正午
本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。
終戦以来既に69年、国民のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、苦難に満ちた往時をしのぶとき、感慨は今なお尽きることがありません。
ここに歴史を顧み、戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願い、全国民と共に、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。
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ひとつ申し上げたいことがあります。
天皇陛下のお声のことを「玉音」といいます。
そして日本は、世界に52ある君主国の中で最大の人口を持つ君主国です。
その天皇の「戦没者を追悼し平和を祈念する日」にあたっての玉音放送は、本来、全メディアはこれを一言一句のこさずに国民に向けて報道すべきものです。
特にテレビは、全放送局が、このおことばの間だけ、すべての放送を中断して、陛下のおことばを流すべきものです。
4年ほど前、新年の皇居の一般参賀に参加させていただいた際、拝殿の向かい側には各局や新聞社のカメラの放列が並んでいました。
驚いたのは、そのカメラマンたちです。
まるで、そこいらの取材のときとおなじ、Gパン姿でした。
かりにも陛下の御前なのです。
しばらく空いた口が塞がらなかったのですが、あまりに腹が立ったものだから、彼らを怒鳴りつけました。
騒がしい中ですし、それが彼らに十分伝わったかどうかはわかりません。
それが理由ということもないのでしょうが、翌年からは、カメラマンたちの服装からGパンは消えました。
今年の8月15日の靖國神社においても、参集殿の裏側に議員さんたちなどの参拝のための特別な入り口があるのですが、そこにマスコミの人たちが集まっていました。
参拝に来られる議員さんたちを撮影するためです。
彼らも昨年までは、まるでリゾート地の撮影に来るような服装でした。
けれど今年は、全員、スラックスにYシャツ姿でした。
おそらく誰かが注意したのだろうと思います。
やはり、私たちは声をあげていかなければなりません。
8月15日の正午、私は、仲間たちとともに、靖國神社の遊就館の1F喫茶室にいました。
正午の時報前に起立し、そこにいるみんなとともに黙祷を捧げ、そのままの姿勢で陛下のお言葉を拝聴しました。
一緒にいた86歳になる台湾(民)政府の鄭(てい)先生は、そのちょっと前に、ちょうどソフトのアイスクリームができてきたばかりでした。
アイスクリームは三角錐のコーンタイプで、置く場所も、置くこともできません。
鄭先生は、そのアイスを手にしたまま、不動を姿勢をとられました。
そして玉音放送が終わるまで、そのままの姿勢でおいででした。
暑い中、アイスが溶けて、手に流れ、手からズボンにまでアイスが垂れました。
けれど、鄭先生は、姿勢を崩そうとはしませんでした。
私も、放送の間、身動きをすることができずにいました。
終わって着席のあと、鄭先生は、まるで何事もなかったかのように、その溶けたアイスをおいしそうに、ニコニコしながら食べておいででした。
間違いなく先生は、帝国臣民だと思いました。

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