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■書 名:ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人!
■ISBN-13: 978-4434184727

■著 者:小名木善行、出版社:彩雲出版
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里山

今日は、「日本はいま実はとても危険な状況下にあるのだ」ということを述べさせていただきたいと思います。
たとえば、です。
私が某国から経済的軍事的支援を受け、日心会の仲間を募って武装決起し、たとえば北海道を軍事的に占領して北海道日心共和国を名乗り、蝦夷共和国総統として、その支援国から国家として承認をしてもらったとします。
すると、独立を認めない日本国と、私が総統を務める蝦夷共和国は、国際紛争となります。
なぜなら、蝦夷共和国は、独立国家として他国の承認を得ているからです。
その他国が、国連安全保障理事国であれば、なおのことこの影響力は大きなものになります。


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憲法九条を、条文通りに解釈するならば、日本は、国際紛争解決の手段としての戦争放棄、武力行使放棄、戦力放棄、交戦権放棄国なのですから、私が主催する日心共和国に対して武力征伐をすることはできません。
なぜならすでに北海道日心共和国は、国連安全保障理事国から承認を受けた独立国家なのです。
そんなことは、北海道の住民たちが許さないだろうと考えるのは、浅はかというものです。
私は国家非常権としての戒厳令を引き、独立反対者を粛清し、皆殺しにします。
そして賛同者のみでアンケート調査を行い、あるいは独立賛成派の言論人だけの意見を、世界に向けて公表し、北海道日心共和国の正当性を主張します。
そして、むしろ北海道を取り返そうとする日本国を、北海道日心共和国への重大な主権侵害行為であり、日本国の干渉は、侵略国家日本の敵性を示すものであると、世界に向けて公言します。
そして、北海道日心共和国の独立を承認した国連安全保障理事国のひとつに、「日本による北海道日心共和国への侵略政策の再現に備えなければならない」と主張してもらいます。
すると国連安全保障理事国は、国連憲章第53条1後段と第107条によって、日本国に対して武力行動を含めた強制行動をとることができるようになります。
そして日本国への空爆を開始し、日本国政府や国会が、自衛隊の出動の是非や可否について、侃々諤々(カンカンガクガク)と議論をしている間に、首都東京にミサイルを撃ち込み、首都一極集中という弱みを持っている日本の政府機構を壊滅させ、日本国民の安全を図るためと称して、我が北海道日心共和国が、堂々と日本国に進撃し、日本国を吸収して新国家樹立を宣言する。
・・・・
みなさんは、以上の話が、単なる空想上の与太話だと思われますでしょうか。
もちろん、私自身は、北海道日心共和国なんて作る気はありませんし、以上の話は、単なる空想でしかありません。
けれど上に述べたお話は、実はやろうとすれば現実に可能なことなのです。
国連憲章に「敵国条項」があります。
日本がその「敵国」とされているということは、みなさまご存知の通りです。
その国連憲章というのは、日本が批准したのは昭和31年(1956)12月18日のことですが、そもそも誕生したのは大東亜戦争の終戦前、昭和20年(1945)年6月26日のことです。
この日に各国の署名がなされ、この効力は同年10月24日です。
つまり、国連憲章というのは、日本がまだ連合国と戦っている最中に、その連合国が作った憲章です。
ですから、当然のこととして、そこには「敵国条項」があります。
その「敵国」というのは、国連憲章の第53条の2に規程されています。
つまり、日本のことです。
他に、ドイツ、イタリア、ブルガリア、ハンガリー、ルーマニア、フィンランドも「敵国」とされています。
この「敵国」に対しては、国連加盟国ならいずれの国であっても、もしその「敵国」が加盟国から侵略的もしくは敵対的行動をとっているみなせば、いつにても軍事的強制行動をとることができる、と規程されているのです。
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国連憲章
第53条〔強制行動〕
1 安全保障理事会は、その権威の下における強制行動のために、適当な場合には、前記の地域的取極又は地域的機関を利用する。但し、いかなる強制行動も、安全保障理事会の許可がなければ、地域的取極に基いて又は地域的機関によってとられてはならない。もっとも、本条2に定める敵国のいずれかに対する措置で、第107条に従って規定されるもの又はこの敵国における侵略政策の再現に備える地域的取極において規定されるものは、関係政府の要請に基いてこの機構がこの敵国による新たな侵略を防止する責任を負うときまで例外とする。
2 本条1で用いる敵国という語は、第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であった国に適用される。
第107条〔敵国に関する行動〕
この憲章のいかなる規定も、第二次世界戦争中にこの憲章の署名国の敵であった国に関する行動でその行動について責任を有する政府がこの戦争の結果としてとり又は許可したものを無効にし、又は排除するものではない。
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要するに、国際秩序における日本の位置というのは、日本は国連加盟国のひとつではあるけれど、加盟している193カ国の「敵国」であるということなのです。
そしてその「敵国」、つまり日本に対しては、国連加盟国、なかでも第二次世界大戦中に日本と戦ったことのある国であれば、いつにても、国連安全保障理事国や国連の決議という手続きなしで、日本に「敵対的侵略的傾向あり」と彼らが「みなした」だけで、攻撃することができ、それが正当化されているのです。
これが事実です。
中共政府は、建国したのは昭和24年(1949)のことですが、彼らは「大戦以前から日本の侵略と戦い独立を勝ち取った」(←デタラメですが)というのが、彼らの国家としてのタテマエです。
国際法上は昭和27年(1932)年のサンフランシスコ講話条約施行までは、連合国と日本は戦争状態が継続していたわけですから中共政府としては、日頃の日本に対する批判的言動の通り、日本を武力攻撃することは、国連憲章に照らして正当な行為である、ということが、国際法の基幹をなす国連憲章上は、正しい判断となります。
また韓国も、中共の主張が認められれば、同様に韓国も戦時中から日本と戦った国という位置づけになり、すなわち、いつにても日本に対して武力攻撃を加え、それがいかなる非道であったとしても、正当化される、という仕組みになっているわけです。
これが、国連という存在に基づく、実は「戦後の世界秩序」なるものの正体です。
冒頭の北海道日心共和国は与太話ですが、思うにオウムの麻原が、もしサティアンを富士のふもとではなく、北海道にサティアンを築き、東京でのサリンバラマキと同時に、ソ連の後ろ盾を得て北海道を征圧してオウム共産主義国の建国を宣言していたら、もしかするといまの北海道は、共産主義のオウム麻原帝国になっていたかもしれない。
それが恐怖の現実です。
もっと手近に、小さな、人口の少ない島なら、武力闘争さえ必要ない。
支那人や朝鮮人の移住者を増やせば、村長選挙も村議会選挙も、結果はおもいのままです。
そして国連憲章上、日本は「敵国」であり、日本国憲法は、内戦であったとしても、それが国際紛争の形式をとった瞬間に、条文上、一切の武力行使が認められていないのです。
悪いけれど、警察や消防では、軍事的テロや国際紛争には、まったく手が出ません。
あたりまえです。警察や消防は、日本の法律に基づく行政機構であり、軍ではないからです。
国防というのは、外国からの軍事侵攻への備えるだけのものではありません。
東日本大震災や阪神淡路大震災のときがそうであったように、法が及ばないような大災害が発生したときには、どうしても軍の力が必要となりますし、軍事力を用いた内戦勃発時(226事件がその一例)への対応も、これは警察や消防の取り扱える事件ではありません。
つまり、国防というのは、国外の敵に備えるというだけでなく、法の及ばない大災害や、内戦のような紛争についても、本来適用される国の安全保障上のカナメです。
ですから、昨日の記事で、現代日本に蔓延する法や憲法の「条文至上主義」は曲学阿世の徒の空論でしかなく、法や憲法以前に国家には、その国の歴史伝統文化に基づく民族的価値観が厳然と存在し、法や憲法はどこまでもその民族的価値観に立脚して語られるべき、というのは、まさにそうした大問題から、わたしたちが目を背けてはならないということでもあります。
従って、たとえ現行憲法の九条についても、わたしたちの国の歴史伝統文化に立脚し、成文として戦争放棄、武力行使放棄、戦力放棄、交戦権放棄が謳ってあったとしても、我が国の国民の生命財産を内外の敵から守るために平時からちゃんとした武力を保持することは、必要という解釈は、絶対に必要なことです。
けれども、そうした日本の行動が、一部の反日的国連加盟国からみて、「侵略的敵対行為」と看做されれば、その瞬間に、日本は戦場となってしまう危険も、同時にあるわけです。
戦後一貫して、ほとんどの日本人は、国連を世界平和を守るための素晴らしい国際機関と教えられ、そう信じ込んできました。
ところが、その国連は、実は日本を「敵国」としている、もとの連合国です。
ですから、大東亜戦争を日本と戦った連合国と、国連は、英語で書いたら同じUnited Nationsです。
同じものなのです。
もちろん、平成7年(1995)12月11日の国連総会で、国連憲章から敵国条項を削除する決議案が採択され、また平成17年(2005)にも国連首脳会合において削除を決意することが確認されています。
けれども、いま現在この瞬間において、日本は、国連憲章上の「敵国」であることは、事実です。
そしてもうひとついうなら、戦前の国際連盟と、戦後の国際連合の違い、それは戦前の国際連盟が「法と力による正義」の国際連盟だったのに対し、戦後の国際連合は「善と悪の戦い」もしくは「正義と悪との戦い」のための連合だ、ということです。
戦後の国連は、その大前提が、「善の連合国家(神)と、悪の枢軸国(悪魔)」との戦いであり、日本は実は「降伏した悪魔」の地位にある、ということです。
そのことを忘れると、実はとんでもないことになる。
なぜなら、悪魔は、降伏しても悪魔だからです。
そして日本国内では、いまだに九条の会なるものがはびこり、地下鉄サリン事件のような重大事故があっても破防法の適用ができず、自衛隊の護衛艦に意図的な激突事件(これは明らかにテロです)があっても、マスコミはむしろ被害者である護衛艦側を叩いている始末です。
私たちは、わたしたちの祖先が、わたしたちの国を護るために、ほんとうに貧しいなかを命がけて戦ってくださったことによって、いまの繁栄を手に入れています。
その「貧しいなかを命がけて戦ってくださった」のは、誰のためでもない、いまを生きている私たち後世の日本人のためです。
その日本を、わたしたちは子や孫の世代にちゃんと譲り渡す責任を持っていると、私は思います。
しかしその一方で、日本は、悲しいかな、国際的敵国とみなされているというのも事実です。
要するに、実は日本の状況は、危篤ともいえる危険な状況にあるのです。
対抗できる手段は、ひとつだけ。
我が国が我が国に独自の防衛力をきちんと整備することです。
その防衛力には、武力だけではなくて国際諜報戦に勝ち抜けるだけの情報力が不可欠です。
これを強化すること。
我が国は、国際世論を揺り動かすだけの情報発信力が不可欠なのです。
こういうことに、わたしたちはいま、真正面から立ち向かわなければならないときにきています。
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