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「日本人の山岳に対する考え方」というタイトルの素晴らしい記事がありました。ご本人の了解をいただきましたので、ご紹介させていただきます。
この文を書かれた紀瀬美香(きのせ みか)さんは、国学・古神道研究家で、日本古学アカデミーの代表を勤められている方です。
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日本人の山岳に対する考え方
http://kinosemika.blog134.fc2.com/?no=2363
(blog:きのせみかの大和撫子な生活)
昨今、登頂することを「山を征服する」と表現することがありますが、私はこの言葉に非常に違和感を覚えます。
古来より、戦い、征服し、征圧し、略奪や殺戮を行う習性は日本人にはなく、この表現からは、聖書・創世記にある、「子孫を繁殖せよ。そして大地を満たせ。大地を征服せよ。すべての生き物を所有し征服せよ」という言葉が想起されます。
日本の名山とされる山々には古来より神霊が祀られており、また密教や道教(仙道)の流れをくんだ修験者や山伏たちが、俗世との関わりを絶ち、霊力を得るためや悟りを開くために山深くに入り修行を行ったように、日本人は山を神聖視してきました。
古神道においても、深山にある水源や鉱山、森林などから得られる恵みに対して感謝申し上げ、雄大な容姿や火山などに対する畏怖、畏敬の念から、山は神奈備(かんなび)とも称され、山中の巨大な磐座(いわくら)を神霊の依代として祀り、滝や自然に出来た岩の洞門を、現界と幽界の端境である磐境(いわさか)として祭祀が行われてきました。
そして神社神道においても、富士山を始め石鎚山、三輪山など、多くの山が神体山とされ、また山中で禁足地とされている神域も数多く存在しています。
仏教でも、空海が高野山を、最澄が比叡山を開くなど、山への畏敬の念は深く、あるいは平田篤胤先哲の『仙境異聞』や参澤明先哲の『幽界物語』、柳田国男先哲の『遠野物語』などに記されているように、深山幽谷には現界とは次元の異なる幽境が存在し、様々な霊物・霊人が生息しているとされ、山岳信仰は宗教や哲学を問わず、日本人の伝統的な思想のようです。
言葉は言霊で、人の思考にも影響を及ぼしますので、「まず隗より始めよ」というように、まずは「山を征服」などという言葉を改めることが大和心(大和魂)を取り戻すために必要なのかもしれませんね。
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日本は漢字文化圏という人がいますが、そうではありません。
漢字は、当字として使ったのであって、日本には日本古来のやまと言葉があります。
そもそも「あいうえお かきくけこ」などの五十音の概念は支那語にはないもので、古くからの日本に備わったものですし、またカナ文字も、実は漢字から変化したものでなく、もとからあった神代文字が変化したものとも言われています。
実際、支那で生まれた漢字というのは、本来、決して良いものではありません。
なぜなら文字は、その国の基底をなす思想、文化、考え方がそこに必ず重なっているからです。
たとえば、「民」という、おなじみの漢字があります。
実はこの字の字源は、字の上にある□が、瞳(目玉)で、最後の一画の斜めの線が、太古の象形文字で「ひとみを突く針」です。
つまり「民」という字は、「針で目をつぶされた奴隷」を意味します。
古代の支那では、奴隷の目玉を針で突き刺して、盲目にして、言うことを聞かせていた。
その名残が「民」という文字になっているわけです。

そしてこれが「民(みん)」の意味です。
支那では、「民」は奴隷であり、目をつぶされた盲目者であり、統治者に盲従するモノなのです。
盲従するモノですから、民には、何も知らせない、教育も施さない、ヒトですらない、ただの労働力であり道具・・・それが支那における「民」の意味です。
代わって日本ではどうでしょうか。
字は、当字で「民」を利用させてもらっていますが、読みは「たみ」です。
「たみ」というのは、「田(た)」の「みんな」です。
「田んぼにいる、みんな」それが、たみです。
「公地公民」は、いまでは「コウチコウミン」と読みますが、もともとは「おおやけのつち と おおやけのたみ」です。
「おおやけ」は、「大宅(おおやけ)」です。これは「大きな家」という意味です。
つまり、神武天皇の日本建国の理念、「掩八紘而爲宇(四方八方をおおう大きな屋根)になろう」、「みんなが家族になろう」という思想です。
つまり「公民(おおやけのたみ)」というのは、「田んぼで、みんながひとつの家族となって、互いに助け合い、励ましあう、たみ」という意味です。
これが「やまとことば」による解釈です。

紀瀬美香さんの文にある「征服」についても、先般、ねずブロの「征服の日本的意味」の記事で書かせていただきましたが、支那語でいう「征服」は、まさに武力をもって征圧し”民”として服させるという意味の漢字です。
けれど、古代大和朝廷が行った征服は、他に支那語に適当な文字がないから征服と書いているだけで、実際には、みんなで協力して土木工事をして大きな共同体を築いた結果であり、武力の行使がありません。
そして、山(やま)です。
焼け野原となった日本の復興のため、家屋建築のためにと、成長の早いスギを山々に植林したことは、みなさまご存知の通りです。
近年では、このスギが大きく成長し、スギ花粉の問題などもひき起こしました。
けれど、このことも、よくよく考えると、山が私たちに発してくれていた警鐘だったのではないかと思えるのです。
つい何年か前までは、たとえば高速道路を走ったり、電車や新幹線の窓から山を見ると、そこはきれいに等間隔に並んだスギ林になっていました。
ですから山は、全体が深緑色をしていて、どこか整然とした雰囲気があったものです。
ところが最近では、山を見ると、全体が同じ深緑ではなくて、まるでシミができたように、薄緑の部分がそこらじゅうにできています。
もし、皆様の家や会社の窓から山が見えるようでしたら、是非、ご覧になってみてください。
実は、この薄緑の色が違っているところに生えているのは、広葉樹です。
別に広葉樹が悪いと言っているわけではありません。
そこのところは是非、誤解のないようにしていただきたいのですが、スギやマツなどの針葉樹というのは、木の生えている地面が、わりとあっさりしているところに生育する木です。
そして背の高い針葉樹が成育して、上空を覆い、地面にあまり陽が射さなくなると、そこに広葉樹が生えはじめます。
広葉樹の葉が広いのは、上空をスギなどに覆われていて、太陽光がすくなくても光合成をいっぱい行えるようにと、葉が広くなっているのです。
その広葉樹は、ご存知の通り、落葉します。
そして落葉した葉は、地面に落ちて腐葉土となります。
これはたいへんに栄養価の高い土です。
すると、地面が湿気を帯び、そこに様々な雑草なども生えてきます。
するとますます、地味が肥え、地面はじめじめしてきます。
そうなった極限の状態が、有名な富士のふもとにある「青木ヶ原の樹海」です。
森は、最後にはああなるわけです。

ところが地面がそのようにジメジメしてくると、もはやそのような土地では、スギのような針葉樹は生育できません。
つまり、枯れてしまいます。
こうなりかけた山を、すこし離れたところから眺めると、きれいに植林されたスギ林の間に、まるでシミが広がったように、スギとは異なる葉の色をしたところができています。
これが、葉の色の異なる広葉樹林です。
昔は、森には林業農家が常に入り、森の手入れをしていました。
ところがそうした林業家が昨今は激減し、日本の森が荒れはじめています。
そして、せっかく植えて、見事に成長したスギ材が、どんどん浸食され、いまや、失われていこうとさえしているわけです。
みなさん、これって、とっても残念なことだと思いませんか?
仮にです。いま日本の森にあるスギ材で、たとえば、コンクリート・ジャングルになっている日本の市街地の外壁に、スギ材を貼る。それだけで夏は涼しく、冬暖かな街ができます。
あるいは道路のガードレールは、いまは全部鉄でできているけれど、これをスギ材に変える。
すると柔らかくて、衝撃吸収力もあって、全国の日本の道路が、やさしく暖かみのある道路に生まれ変わります。
宮崎県の日向駅は、木材を使うことで、これまでの日本の新しい駅にない、とても暖かみのある駅舎を完成させました。

農林水産業と言います。一次産業です。
農業もかつて衰退が懸念されましたが、昨今では、高付加価値化や、国産品の信用性が増大(その背景には支那・韓国のあまりに不衛生な農産物の問題がありますが)してきました。
水産業も、かつて衰退が懸念されましたが、世界的な寿司ブームや、新鮮な水産物への見直し気運が高まり、昨今では、だいぶ業況が持ち直してきていると聞きます。
けれど林業については、いまや日本は絶滅危機状態です。
「ノルウェーの森」なんていう小説がベストセラーになりましたが、北欧諸国などでは、森は国の力で、まさに国をあげて保護に取り組んでいます。
日本は、縄文以来、森をずっと大切にしてくることで、1万年以上も古くからの文明国でありながら、いまだに緑豊かな森を持っている唯一の国です。
そしてそれは、日本人が先祖代々、森を大切に育み、守ってきたことによります。
昭和50年代の高度成長期の住宅ブームの頃、国産の木材は高いからと、しきりに海外から木材が輸入されました。けれどみてください。当時輸入された木材で建て、いまや築30年ほど経った家の多くは、使用している外材が、ほとんどのご家庭で、シロアリや木食虫などにやられています。
とろこがそれ以前に建てられた、言い方は悪いですが安普請の建て売りは、使用している木材が国産の木材であっただけに、家屋の設計上の老朽化はあっても、木材そのものは、削れば新品になると思えるほど、ピンピンしています。
いま山にある国産スギを計画的に伐採して高度活用し、伐採した山には、たとえば中学校などで、全校生徒で課外授業で植林に取り組む、などということも考えられるかもしれません。
すくなくとも、どこぞの国に5兆4千億円もの大金を供出するお金があるのだったら、そのお金は、国内の復興や産業振興と並んで、国内の林業の保護ないし、森の高度活用費に仕向けるべきです。
いずれにせよ、日本の山を守る。
このことは、これからの日本の大きな政治課題です。
というか、やっと安倍内閣のもとで、そういう議論ができるようになってきた。
おそらく参院で安倍内閣不信任などに賛成票を投じた馬鹿者たちには、永遠に理解できないことであろうと思います。

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