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日本の風景0424

昨日ご紹介しました清少納言の枕草子の解説、いかがでしたでしょうか。
まだお読みでない方は、是非、ご一読いただきたいと思います。
清少納言の「をかし」の世界の楽しさの片鱗ですが、こういうものがいまから千年の昔に、女性の手によって書かれた、それが世界最古の女流文学であるということを考えあわせますと、日本文化のすごさというものを、あらためて実感いただけたのではないかと思います。
また、最近の記事で、「江戸しぐさ」や「海行かば」などでも、日本文化のおもしろさや、すごみをご紹介していますが、こうした日本文化の面白さを知るというのは、「日本を取り戻す」うえで、私はとても、大切なことなのではないかと思っています。
目先の経済や各種対策も、もちろん大事なことです。
けれど、それとおなじくらい、日本のオトナたちが日本の文化性をあらためて再認識していくための広報活動も、必要かつ重要な課題なのではないかと思います。


先日、靖国神社の例大祭に、168人の国会議員が参拝しました。
これに対し中共や韓国政府が一斉に反発をしました。
けれど多くの日本の大人たちは、靖国=A級戦犯という「犯罪者」を祀っているところという程度のイメージ、印象、認識しか持っていないのが実情です。
靖国神社の由緒も、そこに祀られている英霊たちの勇気や情熱や国を想う真心や、約束事も知らず、ただ「問題のあるところ」という程度の認識しかない。
それが現実だと思うのです。
これは困ったことです。
戦後68年の教育の歪みと言ってしまえばそれまでですが、では、日本を取り戻すために、これから教育を再生してというのも・・・もちろんそれはとても大切なことなのだけれど・・・たいへんな時間のかかる、これから20年、30年かけて実現していく国家の一大事といえます。
子供達の教育の見直しも、もちろん必要です。
けれど、同時に、日本のオトナたちの心に灯りをともす働きも、必要なことなのではないかと思うのです。
これは「教育」というような大げさなものではなくて、お茶の間にあって、「ああ、日本て素晴らしいね」と気付きを与えるようなもの、日本に対する愛情が深まるような仕掛けが不可欠なのではないかと思うのです。
今予算審議で、安倍内閣は海外向けに日本の素晴らしさの情報を発信するために総額500億円の予算を計上しました。
特アによって日本が貶められ中傷されている現実が目の前にあり、また円安誘導で、海外から日本にやって来る外国人旅行者の増加が見込めるなか、日本国政府が海外向けに日本文化の情報発信をするということは、とても重要だと思いますし、予算にも私は大賛成でいます。
けれど、日本の子供達の教育の見直し、海外向け外国人向けの日本文化の発信という取組みをせっかく実行されるのなら、是非、一定の国家予算を用いて、日本国内にいる日本のオトナたちに、日本文化のおもしろさ、すごさ、魅力を訴求し、愛国心や郷土を愛する心を涵養する取組みも、日本国政府にお願いしたいと思うのです。
日本全国に「一級河川」と呼ばれる川は、109水系、13,950河川あります。
そしてそのいずれにも巨大で広大な堤防が築かれ、周辺の地域を水害から守っています。
けれどその巨大な堤防のほとんどは、江戸時代に各藩の治水事業として、地域の人々の手を借りながら、人力で完成させたものが元になっています。
重機などがまだなかった時代に、人力であれだけの土木工事を行ったのです。
そのおかげで、全国の平野部(その平野部はいまやほぼすべてが大都市ですが)の住民は、水害による被害に遭うことなく、日々の生活を送れています。
そういう先人達の努力、あるいは冒頭に申上げた日本の古典文学のおもしろさ、そういう日本の文化性の素晴らしさを、アピールし、日本人が日本を大好きになる、そうなるための取組みを、是非、国にも地方自治体にも、お願いしたいと思うのです。
郷土に対する愛情があるから、地域貢献という意識も芽生えるし、政治への関心も生まれるわけです。
たとえ、靖国参拝に他国からケチをつけられても、そもそも日本の国会議員や日本の総理大臣が、日本国内に「立ち入れない施設がある」ということ自体が、おかしな話なのです。
それがおかしいと気付くためには、目先の政治問題にだけでなく、そもそも靖国とは何か、という知識を多くの日本人のオトナたちが、一般常識として共有する必要があると思うのです。
子供達への教育問題なら、それは文科省の所轄です。
けれど、オトナたちへのそうした訴求は、どこの省庁の所轄なのでしょうか。
そういうことも含めて、国と地方の両方に、国や地域を愛する心を涵養するための機構がいま、必要になってきているように思います。
現実の問題として、メディアを通じた反日活動は、在日朝鮮人や中共、韓国政府等の後ろ盾によって莫大な予算をつかって、反戦、反核、反原発やら、あるいは日本史の抹殺、塗り替え、日本文化の否定等のための社会文化活動が広く行われています。
そして悲しいかな、韓流ドラマのようなねつ造史観に、どっぷりと浸かってしまっている大人たちまでも生まれているのがいまの日本です。
別にこれらに対抗してというばかりではありません。
日本を取り戻すためには、目先の政治課題の解決だけでなく、日本人が日本文化の素晴らしさや、歴史の凄味、あるいは日本人として誇りを取り戻せる様々な物語等について、やはりこれを多くの日本人にアピールし、拡散していくという努力が、いまあらためて日本の国や地方自治体の行政に求められてきている。私にはそのように思えるのです。
たとえば、全国の古い都市などに行きますと、何々城記念博物館のようなものがあります。
そこには、たとえば刀剣や鎧(よろい)、掛け軸、蔵書などが展示してあったりします。
けれど、正直、多くの人は、そこに行って、なんだかわからないけれど、違和感を感じて帰ってきているのではないかと思うのです。
それは何かというと、それがたとえばベルサイユ宮殿の展示館、博物館などなら、みたこともない金銀財宝や絵画、宝石をいっぱいあしらった王冠など、原材料そのものが価値のある立派な展示物がたくさんあります。
同じことを、日本の博物館でやろうとしても、できないのです。
なぜなら、日本のかつての大名などの秘宝は、バラバラにしたら価値のないものばかりだからです。
刀剣は、原材料はただの砂鉄です。
掛け軸は、ただの紙と墨です。
鎧も鉄と糸でしかない。
盆栽も、ただの木です。
いささか厳しい言い方かもしれませんが、日本の大名家の財宝は、そういう自慢するような金銀財宝は、実のところ、ほとんど持っていません。
むしろ、財宝としては価値のない、ただの紙に、素晴らしい絵を描き、あるいは書を書き、それを大事にしてきました。
そして大事にしたという意味では、そうした掛け軸やふすま絵だけでなく、先日もお話ししたように、衣類まで、三代、四代とボロボロになるまで使用し、どうしようもなくなったら、手ぬぐいや雑巾に仕立て、さらに溶かして紙にして使うなど、モノをとにかく大事にしてきました。
つまり伝家の財宝だから大事にしたのではなく、あらゆるものを大事に使っていたのです。
そういう意味では、大名は、食べるものも、所持品も、実に貧しいものであったとさえいえます。
けれど、大名というのは、権力者です。
ではなぜ、その権力者が貧しい生活をしていながら、民の尊敬を得ていたかといえば、彼らがその権力を用いるときは、常に「民のため」という心がけがあったからです。
だからこそ、民はそれに感謝し、大名を尊敬したわけです。
大名が偉かったから尊敬したのではないのです。
大名が、その全知全能を使って、民のためを思って、公正に公平に、さまざまな取組みをしてくださったから、それに民が感謝し、尊敬したわけです。
ですから、日本の大名が、これは徳川家でさえもそうですが、家宝の展示館などを作っても、西欧の王族などと比べたら、そこには金銀宝飾品のような贅沢な金目のものはほとんどありません。
けれど、どの品をみても、それらをとことん大事に使っていたのだということが、わかります。
そこが大事だと思うのです。
けれど、残念なことに、全国にある多くの郷土博物館では、そうした無形のものへの価値を、わかりやすく展示しているところは、実はたいへんに少ないようです。
西洋には、博物館があって、そこに地元の昔の貴族の遺品などを展示していて、それがものすごい金目の資産だから、郷土自慢に、これを公開している。
で、真似をして日本で同様の博物館を作って、いろいろなものを展示するのだけれど、どうにもベルサイユと比べたら、見劣りがする。なんでだろう・・・・
そこに日本の文化の柱を見落としているからだと思うのです。
民が、大御宝であるとする日本文化は、民が活き活きと生活できる、安心して生活できるようにすることを、施政の柱としてきたのです。
ですから施政者たちの生活に贅沢の入り込む隙は、ほとんどなかった。
実際、旧士族の家では、どこでも、食事をするときは、一家の主でも正座し、姿勢をただして食事をいただきました。
ごはんつぶは、ひとつぶ残らずいただきました。
茶碗や箸を持つ腕の両肘を横に張り出すことも許されませんでした。
なぜでしょう。
お百姓さんが、丹誠込めて作物を作ってくれ、その作物がいろいろな人の手を経由して、いま、そのお膳に乗っている。
だから、そのすべての人に対して感謝の気持ちをもって食事する。
だからこそ、正座して食事をいただくし、ご飯粒も残さないし、両肘も張らない。
これは大名家でも同じです。
そういう厳しい自省があり、感謝があり、そして民のためのご政道を常に志したからこそ、そこに民の感謝もあったし、だからこそ、贅沢をあえてしないで質素な生活を送ったという歴史がそこにあるわけです。
そういうことが、単に、西洋の博物館を真似ただけの陳列博物館ではわからない。
つまり、いいたいのは、唯物主義では、日本の歴史は学べないし、日本の良さや素晴らしさ、先人達の凄味は、理解し得ないということです。
むしろ、そうした日本の素晴らしさを訴求するためには、先人達の志そのものを、いまどきの日本人にちゃんとわかるように、説明し、認識してもらわなければならない。
そしてそのためには、国史の失われた現代日本において、ちゃんとしたオトナ向けの教育・・・というとやや堅苦しくなってしまいますが、オトナたちが感覚的にわかるような、訴求が必要なのではないかと思うのです。
日本を取り戻すというのは、子供達の教育を取り戻す、日本の経済力を取り戻す、日本の海外での信用信頼を取り戻すというだけにとどまらず、日本のオトナたちに、日本人としての自覚と誇りを取り戻すことも・・・これは政治活動というよりも、文化活動として・・・大切なことなのではないかと思います。
「日本を取り戻す」ということは、日本の「心」を取り戻すということが、その中心になければならないと思うのです。
その「日本の心を取り戻す」ための、日本のオトナ向けの文化活動に、歳費を投じる必要が、いよいよ求められるときがきたと私は思います。
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