三ケ根山殉国碑への個人カンパご協力のお願い
詳細は→http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-1721.html

人気ブログランキング
 ↑ ↑
応援クリックありがとうございます。

菅原道真0112

昨日の記事で、日本の民衆は「天皇の民」であり、施政者はその「天皇の民」を預かっている人だ、というお話をさせていただきました。
世界中の国々がほんの近世まで、国の施政者と民衆の関係を、支配者と被支配者の関係、言い方を変えれば「王様と奴隷」の関係として構築した中にあって、なんと日本では、7世紀という古代に、「支配者というのは、民衆を代表して支配者よりももっと偉い人の民を預かっているという身分」という制度を構築し、これを定着させてしまったのです。
もちろん、身分の違いはあります。
貴族と平民では、その身分は違う。
けれど、それは会社における部長や課長が、部下となっているメンバーを会社から預かっているだけ、つまり「役割の違い」であって、支配者とその隷属者という関係ではない。
だからこそ、日本人は、百姓町民に至るまで、相手が武家であろうが貴族であろうが、「こちとらだって五分の魂ってもんがあるんだ」という気概が、民衆の中に明確にあります。


いまの世の中で、安倍さんは内閣総理大臣であり、もちろん偉い人ではあるけれど、ルイ王朝やChinaの皇帝に見られるような絶対的支配者であって我々はその奴隷であるなんて考え方をする人は、おそらく日本には皆無であろうと思います。
同じことは江戸の昔でも同様で、たとえ相手が将軍様だろうが、お代官さまだろうが、民のことを考えないような施政者なら、オラたちだって考えがある。そういって実行されたのが百姓一揆です。
自分たちは天下のお百姓である。木っ端役人ごときなにするものぞ、という気概が、民衆の間にあったのです。
日本の民衆は、西洋やChinaにあるような国家の奴隷ではありません。
このことをまずベースとして、次に話をすすめたいと思います。
天皇のもとに公民があり、施政者はその公民の中から選ばれた人が、天皇から「認証」されて政治を行う。
こうした体制が大和時代には、すでに日本に構築され、この体制のもとで、時代は奈良、平安と進みました。
そして平安時代の初期には、菅原道真がChinaとの交易を断ってしまって、日本を鎖国しています。
この菅原道真の行動は、実はたいへんな行動なのです。
なぜかといえば、海外との交易は、めちゃめちゃ儲かったのです。
日本からChinaに品物を持っていけば、その品物は20〜30倍の高値で売れたし、そのカネでChinaでいろいろなモノを仕入れて日本に帰ってきてこれを売りさばけば、またまた20〜30倍の値段で売れたのです。
ということはどういうことかというと、仮に往復とも30倍だったと仮定すると、日本を出るとき、100万円分の商品を仕入れ、これをChinaに持っていって売りさばき、さらに向こうで儲かったカネで、Chinaの物品を仕入れて帰って来ると、なんと、最初の100万円が30倍×30倍=900倍、つまり、100万円が9億円に大化けしたのです。
鎖国をするということは、これだけの利権を、国として手放すということです。
交易業者、その交易業者から多額の献金を受けている貴族、政治家など、そりゃあ猛反対します。
そしてこれを行おうとする立役者である菅原道真は、ありとあらゆる非難を浴びて、ついには政権の中枢から引きずり降ろされ、太宰府で憤死してしまう。
では、なぜ菅原道真は、Chinaとの国交を絶つという決断をしたのでしょう。
だって、交易は儲かるのです。
そしてこれを「国」として行えば、国庫が潤うのです。民の生活だって、豊かになるかもしれません。
にもかかわらず、なぜ、道真公は、交易を辞めてしまったのでしょうか。
しかもです。交易をすることで経済が発展し、豊かになることを辞めてしまった道真公が、没後には「天満天神」として人々からあがめられ、信仰される神様にまでなっているのです。
おかしくありませんか?
儲かる海外交易を辞めた人が、「天満天神(てんまてんじん)」ですよ?
道真が怨霊となっただの、祟りが怖かったからだのという色々な説がありますが、人々に害をなす怨霊が怖くて祀るなら、すくなくとも「天満天神」なんていうおめでたい名前はつけません。
「天満天神」というのは、文字通り、天に満ちる天の神です。天の慈悲、神の慈悲を施す神という意味です。
貿易をやめて人々に大損させた挙げ句、怨霊となって祟った人に付けるような名前の神社ではありません。
つまり、交易をすること以上に、つまり儲かること、利益を得ること以上に、交易を続けることによって深刻な問題が、当時の世の中にあり、これが抜き差しならないものとなっていたからこそ、道真公は大英断をもって交易を辞めたということです。
そしてこのことを考える上で、もうひとつ大切なファクターは、日本では、施政者というのは絶対権力者ではない、ということです。
ですから道真公が交易を辞める、と決断した背景には、他の多くの施政者たちが、みんな口を揃えて「もういい加減、やめてほしい」という意向になっていたということです。
どうしてやめてほしかったのでしょう。儲かるのに。
理由は簡単です。
交易によって、ただモノやカネが入ってくるだけではないのです。
ヒト、モノ、カネはセットです。
まして大儲けできるとなれば、そこにヒトが集まってきます。
そしてそのヒトは、日本人ばかりでなく、ChineseやKoreanが数多く、交易とともに、日本に入り込んできたわけです。
彼らは、絶対的支配者がいて、民衆は奴隷という社会に育った人々です。上に立つ者と下の者との関係は、常に王様と奴隷の関係です。
だから上に立つ者は、下の者に対して、何をやっても構わない。
殺そうが、奪おうが、犯そうが、それが当然の権利のように考えるという文化を持った人たちです。
そういう連中が、日本に来る。
ここは日本なのだから、郷に入っては郷に従いましょうという人も、中にはいたかもしれない。
けれど、その中の一部は、日本に来て暴徒や犯罪集団となった。
村人たちを襲い、残酷な福岡一家殺害事件や、連続強姦魔が日本中にはびこったわけです。
いくらお金が儲かったって、民の生活の安全が脅かされ、殺されたり奪われたり犯されたり、そのようなことが度々起こるようでは、何の意味もない。
そんなことくらいなら、少々貧乏でも構わないから、国を閉ざして、また昔のようにみんなで協力しあって暮らしていきたい。
そう考えるのは、ごく自然な成り行きです。
けれど、大儲けしている連中からしてみれば、自分が殺されたり犯されたりしたわけではないのだから、へいっちゃらです。
そのもうかる商売を道真公が強制的に辞めさせようと言うのなら、何がなんでもこれを阻止したいし、実際に辞めてしまったのなら、恨み骨髄です。そもそも斜め上の国の文化は「恨み」の文化なのだそうで。
だからこそ、道真公は、中央を追われた。
追われたけれど、まっとうな庶民は、道真公が、どうして交易を辞めるという政治的決断をしてくれたのかよく知っている。
民の安穏な生活を守るためです。
それこそ天の意思、神の意思に通じるものがあります。
だからこそ、道真公は「天上の慈悲、自愛の心の満ちた、天の神様のような人だ」というので、「天満天神」となったわけです。
怨霊がどうのとかいうのは、道真公を讃える神社を造ろうという動きに、「あんにゃろう、ワシらの商売を邪魔して、ワシらに大損させやがった」と道真公を恨みに思っている、一部の交易商人や、それに連なる大金持ちの権力者たちを、黙らせるため、そういう話をでっちあげた。
大金持ちさんたちも、憎い道真が怨霊になったというなら、ざまみろ、くらい思って納得したかもしれません。
けれど、神社を造って祀られた道真公は、天満天神です。
当時の民衆の心がわかろうというものです。
そして道真公が、交易を廃止したその最大の理由が、「民の生活の安穏」にあった、ということは注目に値します。
つまり、民は、天皇の民、つまり公民であって、施政者である道真公は、天皇からその民を預かっている立場、という認識が、根底にあるからです。
民が、奴隷であり、民の生活などおよそ考えなくても良いという立場の施政者なら、道真公の決断はありえません。
根底に、民を大切にする。民は公民であるという意識、道真公の決断とその後の失脚には、そういう公民を預かるという施政者の姿勢と、そんなの関係ねえとばかり、自分たちの金儲けだけを考える政治的立場、もっといえば道徳主義と、金満主義との政治的対立があった、ということです。
そして道真公は、「金満」主義を否定し、道徳主義をうち立ててくれたから、多くの民がこれを感謝し、道真公こそ「天満」だ、としたわけです。
さて、このお話、まだまだ続きます。
どこで現代の政治と繋がるか。
わくわくドキドキの続きは、また後日。
人気ブログランキング
 ↑ ↑
応援クリックありがとうございます。
励みになります。


【メルマガのお申し込みは↓コチラ↓】
ねずさんのひとりごとメールマガジン有料版
最初の一ヶ月間無料でご購読いただけます。
クリックするとお申し込みページに飛びます
↓  ↓
ねずブロメルマガ
日心会メールマガジン(無料版)
クリックするとお申し込みページに飛びます
↓  ↓
日本の心を伝える会 日心会
拡散しよう!日本!

三ケ根山殉国碑への個人カンパにご協力いただける方は、こちらに。
詳細は→http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-1721.html
【ゆうちょ銀行】
記号 10520
番号 57755631
【他金融機関から】
銀行名 ゆうちょ銀行
支店名 〇五八(店番058)
種目  普通預金
口座番号 5775563
【問い合わせ先】
お問い合わせはメールでお願いします。
nezu@nippon-kokoro.com

コメントは受け付けていません。