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東海道岩淵からの富士山

上にある写真は、東海道岩淵からの富士山の写真です。
画面向かって左側には茶屋があり、そこに立っているのは女将と女中さんでしょうか。
奥の方には富士山が見える。
真ん中あたりに見えるのは、天秤棒を担いだ行商人さんでしょう。
この写真を撮ったのは、小川一真という方で、明治初期の写真家をしておられた方です。
上の写真は、おそらく明治20年代のものでしょう。
こうした幕末から明治にかけての日本の風景写真は、かなりの数が残されているのですが、どの写真をみても驚くのは、道路にチリひとつ落ちていない、ということです。


上の写真も、路肩にはうっすらと雑草が茂っているけれど、どれもみんな背が低い。
背が高く生い茂った雑草がない。
踏みしめられたから、ということもあるかもしれません。
けれど、誰かが、ちゃんと手入れして刈り取ったのかもしれない。
最近の道路では、路肩にぼうぼうと草が生えています。
なんだか段違いな気がします。
道もきれいです。
地面がむき出しなのだけれど、小さな石ころはあってもゴミがない。
考えてみると、ボクなどが子供の頃、朝、学校にいく道すがら、毎日近所のおじいさんが、道路を竹ぼうきで掃いている姿をみかけたものです。
毎日です。
どこでもそうだった。
一定以上の年齢の方なら、小さい頃、そんな姿を見たご記憶があるのではないかと思います。
家の前の道は、公共の道路です。
私有地ではない。
けれど、そこが公共の道だからこそ、みんなで大切にしようとした。
以前、数学者の岡潔博士のことを書いたけれど、博士はいみじくもこう語られた。
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日本はいま、子供や青年たちに「自分」ということを早く教えようとしすぎている。
こんなものはなるべくあとで気がつけばよいことで、幼少期は自我の抑止こそが一番に大切なのである。
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最近は、日本人でも「自分が自分が」「私が」「オレが」と自分だけを主張する傾向が強まっているような気がします。
自分中心ではなく「みんなが」良くなるために、自分にできること。
そういう発想が欠けてきています。
近所の道路を、毎朝竹ぼうきで掃いてくれていたおじいさんは、同時に、道路際のゴミもきれいにしていたし、道ばたの草取りもしてくれていた。
秋には、落ち葉を集めて、燃やしてくれた。
誰のためでもない。
みんなが気持ちよく生活できるように。
誰に言われなくても、率先して自分にできることをする。
率先して働く。
報酬のためではありません。
無償だろうが何だろうが、それがみんなのために役立つことと思えば、それを実行した。
日本は、それが「あたりまえ」の国だったのではないでしょうか。
「自分を大切に生きる」、それはとても大切なことだろうと思います。
けれど、自分にできる精一杯の行動を、みんなのためにする。
誰に褒められなくても、みんなのために役立つことが普通のことと思う。
日本人は民度が下がったと言われます。
なるほど後付けで教育されていないような部分については、たしかにそうなのかもしれません。
けれど私たち日本人は、冒頭の写真にあるように、とても美しい国を、みんなで築いてきたのです。
東日本大震災という大きな厄難を背負っても、暴動ひとつ起こさず、未来を信じ、子供達に恥じることがないよう、身を律していまも生きているのです。
それが日本人だと、ボクは思います。
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昔の日本

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