
ひさびさのブログ更新となります。
とにかくパソコンが壊れてから、なにかと不自由していて、あまり時間もないものだから新しいパソコンのメンテナンスもなかなか進まず、いまだにメルマガの配信もできないでいます。
楽しみにしてくださっている方々には、本当に申し訳なく思っています。
共通一次世代さんをはじめ、毎日、貴重なコメントをいただき、たいへんありがたく、厚く御礼申し上げます。
さて、ひさびさの更新にあたり、歴史とはあまり関係がないお話なのですが、日頃思っていることを少し書いてみたいと思います。
実は、昔、サラリーマンだった頃のことですが、ボクのいた会社はたいへんな研修好きな会社で、現職の間、実にさまざまな研修を受けさせていただきました。
その中で、これだけは研修を受けてみて本当によかったと思えた研修がありました。
それが「目的を達成する7つの習慣」という研修です。
「7つの習慣」は本にもなっていて、その本のカバーに写真が載っている米国人のスキナー先生から直接、研修を受けさせていただきました。
「7つの習慣」は、全米でもたいへんなブームを巻き起こした研修で、たしかに本当に勉強になった。
その中で、今日はひとつだけ「影響の輪と関心の輪」について、述べさせていただきたいと思います。
以下のお話は、
http://www.franklinplanner.co.jp/learning/monthly7habits/m7h_05.htmlから転載させていただきました。
まずはご一読されてみてください。
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わたしたちが日々直面する問題、課題やチャンスは、健康や子供、職場での問題、金利、株、国際情勢、天気など多岐に渡っています。
今挙げた例を見ると、まったくわたしたちの手に負えないものもあれば、どうにかなりそうなものもあるということがわかります。
ここでは「影響の輪」と「関心の輪」という2つの輪について学びます。
下のモデル図をご覧ください。
まず内側の輪が「影響の輪」と呼ばれる、あなたがコントロールできるものが入る輪です。
外側の輪が「関心の輪」と呼ばれる、あなたがコントロールできないものが入る輪です。

自分でコントロールできないことばかりを心配してほとんどの時間を過ごしたら、ますますどうしようもない気分になります。
自分でコントロールできることに目を向けると、実際どうにかすることができるし、心も穏やかになります。
反応的な人は、ネガティブなエネルギーを発生させ、影響の及ぼすことのできる事柄をおろそかにするので、影響の輪は次第に小さくなります。
影響できることが減ってしまうと、他人の欠点や周りの環境などばかりが気になり、関心の輪が大きくなっていきます。
主体的な人は、努力と時間を影響の輪に向け、自らが影響できる事柄を集中して行おうとします。
影響の輪に集中すればするほど、自分が行ったことが回りに影響を与えるので、関心の輪が小さくなり、影響の輪が大きくなっていきます。
つまり、影響の輪にエネルギーを集中できる人こそが、主体性を高めることができるのです。
ここで関心の輪に集中するのをやめ、影響の輪に集中したことで全く違う結果を生み出したスティーブン・R・コヴィー博士のエピソードを紹介しましょう。
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数年間にわたり、私はとても強引な性格の社長が率いる組織のコンサルタントをしたことがあった。
その社長は業界動向を予測する能力が高かった。
彼には天才的な能力、知力、想像力があった。
そして社員の誰もがそれを認めていた。
しかし、彼の経営スタイルは非常に独裁的なもので、部下をまるで判断力のない使い走りのように扱っていた。
従業員に対する口調も「これをしろ、あれをしろ、あれを取って来い、俺が全部決めるから」という口調だった。
その結果、周りの経営幹部全員を敵に回すはめになった。
幹部らは廊下に集まると、彼の陰口を言うようになった。
その言い方はとても巧妙でまるで会社の状況を改善しようとしているかのような口ぶりだった。
しかし、結局のところは延々と悪口を言い続け、社長の弱点や欠点をあげつらい、自分たちの責任を回避しているだけに過ぎなかった。
しかしそうした経営幹部の中でひとりだけ主体的な人物がいた。
彼は感情ではなく価値観に基づいて行動していた。
彼は率先力を発揮し、言われる前から先を予見し、社長の気持ちを読もうとしていた。
社長の状況や立場を理解するように努めた。
彼は社長の弱点を認識してはいたが、それを批判するのではなく、それを補うようにしていた。
部下たちに社長の管理スタイルなどの影響を感じさせないように努めた。
そして社長の長所を生かすように努力した。
彼は自分の影響の輪に集中した。
彼も使い走りにされていたが、求められた以上のことをするようにしていた。
社長のニーズをうまく汲み取り、社長の考えを理解し、社長に報告を上げるときは、要求された情報だけでなく、社長のニーズにあった分析とその分析に基づく提案、あるいは意見もあわせて提出するようにした。
ある日私は、コンサルタントとして社長と話していた時、社長が次のように言い出した。
「先生、この人物はすごいんですよ。要求した情報を出すだけでなく、私がまさに必要としているほかの情報も提供してくれる。そのうえ、私の一番心配している事例の分析も行っている。そして、提案もまとめているんですよ。それは実に分析とあっているし、その分析はデータと一致している。彼の担当部署については何の心配もしなくていい。これはなんとも楽な気持ちですよ」
次の会議で他の経営幹部に対する社長の口調は、「あれやれ、これやれ」といういつもの口調であった。
しかし、この人物に対してだけは、「君の意見はどうだね」という言い方に変わっていた。
つまり、彼の影響の輪が広がっていたのである。
社長のこの言葉が、会社の中にかなりの騒ぎを引き起こした。
反応的な経営幹部たちはまた廊下に集まると、今度はこの主体的な人物の悪口を言い始めた。
ところが、この人物は彼らに対しても主体的だった。
徐々に彼らに対しても、彼の影響の輪が広がり始めた。
やがてその組織の中で、この人物の賛成と参加を得なければ、社長も含めて誰も重要な決定を下せないほどに、彼の影響の輪が拡大した。
しかし、社長はこのことを脅威に感じる必要は無かった。
なぜなら、この人物の強みは社長の弱点を補うものだったからである。
2人の強さを活かしあい、相互に補完しあうチームを形成したのだった。
この人物の成功は、周りの状況に依存するものではなかった。
他の経営幹部たちも全く同じ状況だった。
しかし、その状況に対して、彼は違う反応を選択した。
影響の輪に集中することで違う結果を生み出したのである。
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引用文をご一読いただいて、みなさまにはいろいろな感想を持たれたことを思います。
やや繰り返しになりますが、整理すると、
「影響の輪」=自分で直接影響できること。
「関心の輪」=関心はあるが、自分では影響できないこと(天気や株価など)
ちなみに、関心の輪のさらに外側は「自分では影響することができず、関心もない世界」となります。
政治問題に例をとると、たとえば一般人の私たちには、政治的決定事項や各種法案について、多大な関心があったとしても、多くの場合、政治家ではない私たちひとりひとりには、それに対して直接の影響力を行使することができません。
個人ができることは、残念ながら選挙の際の「一票」だけです。
要するに政治は、多くの場合、関心の輪の事項だ、ということです。
しかし、だからといって売国法案をみすみす見過ごすことはできないし、なんとしてもこれを阻止しなければならない。
ならばどうするか。
ここで影響の輪が登場します。
自分で影響できることをする、ということです。
ブログやMIXI、ツイッターなどで情報の拡散をするもよし、街宣デモに参加してシュプレヒコールをするもよし、自分の所属する団体を経由して抗議文を送るもよし。
やり方、方法はいくらでもあろうかと思います。
幸いボクの場合、日心会という歴史を学び、語り、伝えることを目的とする団体の代表をつとめさせていただいています。
日心会は政治団体ではありませんので、与野党を問わず必要に応じて陳情活動ができます。
歴史の話はおもしろいので、講演会の皆様とも状況に応じて語り合うことができます。
そうした自分でできることを通じて、影響の輪を広げ、売国法案の阻止を図ろうと努めさせていただいています。
何事もそうですが、敵対することばかりが効果的とはいえません。
上司の言動が気に入らないからと、その上司の悪口や陰口をいくらたたいても、何の解決にもならない。
その上司の性格は、その上司のものであって、自分では関心はあっても、影響を及ぼすことができないからです。
ならば、自分の仕事をきちんとやって、自分で影響できることの範囲を広げていく。信頼を勝ち得る。
実は、この影響の輪、関心の輪という概念は、なんのことはない、日本の昔からの教えの中にそのまま存在することです。
「かばちたれるな」、「屁理屈を言うな」、「ならぬことはなりませぬ」
自分の力でどうにもできない天候の悪口や、親の悪口、上席者の悪口を、どれだけ言ってもはじまらないし、何も変わりません。
やるべきことをやる。黙って先を読み、自分でできることをする。
影響の輪に集中するということは、ひとことでいえば、まさに日本流の生き方をするということなのではないかと思います。
テレビやラジオで国会の中継を視聴すると、ほんとうにはらわたが煮えくり返る思いがします。
だからこそ、日本を守ることに目覚めたひとりひとりが、それぞれのポジションや地域で、自分でできる最大限の努力をする。影響できることを見いだし、その輪を広げる。
誰がどうのではなく、ひとりひとりのその努力の積み重ねが、日本を変えるのだと思います。
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