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お父さんへの千羽鶴

「お父さんへの千羽鶴」という絵本があります。
ともえちゃんのお父さんは、特攻隊員です。
いよいよ出撃という日のシーンから、この絵本の物語ははじまります。
涙をこらえて見送りしてくれる人々に、笑顔で敬礼を返すお父さん。
そのお父さんの操縦席の後ろには、真っ白な千羽鶴があります。


出撃の一週間ほど前に、お父さんは実家に帰ったのです。
お父さんは、お母さんから、ともえちゃんの願いことがいっぱい書かれた千羽鶴をもらいます。
部隊に帰る日の朝、お父さんは、見送りを断って、バス停に向かいます。
お父さんは、いちどだけ、振り返ります。
死んでもみんなのことを忘れないように、もういちど見たかったからです。
日本には、もう武器も鉄も、燃料もありません。
積んでいく爆弾も、これが最後です。
でも、大切な家族を守るため、その家族の住む日本を守るためなら、
この命を爆弾にしたって構わない。
お父さんは、そう信じます。
敵艦が見えます。
いよいよ突撃です。
重たい爆弾を積んだ飛行機は、思うように飛んでくれません。
敵の対空砲火が、当たります。
機内に、千羽鶴が舞う。
お父さんは、負けるもんかと、必死に機を建てなおして、敵の空母に向かって飛びます。
続きは、是非、この絵本でご覧になってください。
きっと感じる何かがあるはずです。
先日亡くなられた、戦時中エースパイロットで元特攻隊の教官の故田形竹尾先生は、最期まで、
「こんな日本じゃダメなんだ」
「俺たちは間違ってはいない」
「みんなに伝えてくれ、元気になったらもっと伝えたいことがある」
とおっしゃられていたそうです。
あと5年もしたら、実戦体験のある元将兵の皆さんは、身近な存在でなくなってしまいます。
家族を守るために、家族の住む日本を守るために、命をかけて戦い、散華された帝国軍人さんたちの真実を、誰が語り継ぐのでしょうか。
それは、外国の人がしてくれるのでしょうか。
誰かがやってくれるのでしょうか。
わたしたちひとりひとりの日本人が、語り継がなくて、いったい誰が、その声を、その真実をつたえていくのでしょうか。
作家のときたさんは、田形先生に最後にお会いされたとき、
「ときたさんのような若い世代で、日本をまともにしてくださいよ」
と頼まれまたそうです。
「そのときは体調回復してほしい気持ちだけで、『分かりました』と答えましたが、
今考えると、あの時、心の重要文化財を受け取ったような気がします」とは、その言葉を受け取られたときたさんの弁です。
ボクは、断言したいと思うのです。
軍国主義だとか、世界征服の野望だとか、そんなことで250キロ爆弾という途方もなく重たい爆弾を積んで飛び立ち、散華された若者など、誰一人いない。
彼らは、残り少ない物資の中で、家族を守るために、家族の住む祖国を守るために、散って行かれたのです。
日本が戦ったのは、欧米列強の覇権主義に対する人類最後の抵抗です。
そして日本が立ちあがったことで、どうでしょう。
欧米列強は植民地を失い、東亜もアフリカも独立を果たし、自国の言語習慣文化風俗を取り戻しています。
日本は戦いました。
決して非道をせず、ハーグ陸戦条約を守り、一般人の虐殺も収奪もせず、人類の正義のために戦いました。
日本軍最強を誇る関東軍ですら、大東亜戦争の緒戦のもっとも装備が充実していた頃に、歩兵の基本装備である三八歩兵銃の支給は三人にひとりです。
それでも戦った。
何度でも書きます。
過去、植民地統治された国々は、人口の8~9割を失っています。
性病、虐殺、飢え、貧困が理由です。
日本はどうでしょう。
当時、8000万の日本の人口のうち、先の大戦で命を亡くされた方は、236万柱です。
辛く苦しい戦いを立派に戦いぬいてくださった方々のおかげで、私たちは今、生きているのです。
反日左翼だろうが、保守だろうが、私たちのいまの生命があるのは、散華された英霊方と、最後まで戦い抜いてくださった兵隊さんたちのおかげです。
感謝すべき相手に感謝せず、目先の欲望だけに目を光らせるのは、果たして人としてどうなのでしょうか。
著者のときたさんは、この本の原稿を持って、あちこちの出版社をまわられたのだそうです。
いまの出版社というのは、ほとんど反日左翼なんですね。
内容を知ったとたん、態度がガラリと変わった。
露骨にイヤな顔をされたそうです。
中には、こういう物語を描こうとする心根が怪しからんと、ご丁寧に1時間以上も説教してきた出版社もあったとか。
日本に実際にあった家族愛の物語です。
世界中、どこの国の人だって、読んだら涙する。
家族の愛の深さに感動する。
それが、反日左翼系である多くの出版社にとっては、イケナイコトなのです。
こんな日本、どっか間違っていませんか?
素直な心で、是非、「お父さんへの千羽鶴」を読んでみてください。
きっと、何かが心の中ではじけることと思います。
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静ちゃんへの手紙

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