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火刑台上のジャンヌ・ダルク
火刑台上のジャンヌ・ダルク

ポール・クローデルという人がいます。
大正10(1921)から年、昭和2(1927)年まで、駐日フランス大使を勤めた方です。
彼は、子供のころに姉から葛飾北斎や喜多川歌麿を紹介され、日本に強く惹かれるようになりました。
憧れの日本に行くために猛勉強を重ねて、明治23(1890)年、フランスの外交官試験にトップで合格しました。
そして米国、清、オーストリア・ハンガリー帝国、ドイツ、イタリア、ブラジル、デンマークの大使を経て、ようやく日本に赴任しました。
赴任直前にクローデルは、雑誌「エクセルシオール」のインタビューに次のように答えています。
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日本は、極東最大の陸海軍を持つ強国というだけではなく、
非常に古い文明を持ち、それを見事に近代文明に適応させた国であり、偉大な過去と、偉大な未来をあわせ持つ国です。
私は、フランス代表としてミカドの国に赴任することを、このうえない名誉と思っています。
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駐日大使となった彼は、日仏の経済交流や文化交流を積極的に進めました。
東京の渋谷区恵比寿にある日仏会館、この建物は、日本とフランスの文化交流を目的に、クローデルと、渋沢栄一が建てた建物です。いま、日仏会館の総裁は常陸宮正仁親王がお勤めされています。
彼の在任中である大正12(1923)年に、関東大震災が起こりました。
彼の勤務先であるフランス大使館も東京にあり、火災のために全焼しました。
このとき、クローデルは、次の文章を残しています。
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地震の日の夜、私が東京と横浜の間を長時間歩いているとき、あるいは生存者たちが群れ集まった巨大な野営地で過ごした数日間、私は不平一つ聞かなかった。
人々はまるで両親が発狂してしまった良家の子供たちのように、悲しみに満ちた諦めの気持ちを抱いていた。
廃墟の下に埋もれた犠牲者たちの声も、
「助けてくれ! こっちだ」というような差し迫った呼び声ではなかった。
「どうぞ、どうぞ、どうぞ、お願いします」という慎ましい懇願の声だったのである。
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彼は、震災後の日本人の姿を見て、感銘を受けたと書いています。
自分がたいへんな厄災を受けながらも、他人にものを頼むときに礼節を忘れない。
彼はその日本人の姿に、心からの感銘と称賛をしました。
日本での任期を終えて、フランスに帰国したクローデルは、昭和9(1934)年には、「火刑台上のジャンヌ・ダルク」を執筆しました。
この「火刑台上のジャンヌ・ダルク」は、20世紀舞台演劇史上最高の作品とされています。
テーマは、「愛する者のために、自分の命て戦うこと」。
何の取りえもなく、読み書きもできない、若干16歳の農村の娘が、ある日、天の啓示を受け、兵を引き連れて、強大な英国軍を打ち負かし、フランス王を即位させ、祖国を分裂の危機から救う。
親日家クローデルならではのこのテーマでした。
しかしこのテーマ、なにやらものすごく日本的って思いませんか?
そしてそのテーマが、ヨーロッパ全土で今にいたるまで大絶賛され、ジャンヌ・ダルクの人気を不動のものにしています。
さて、クローデルは、昭和14(1939)年には、ローマ教皇ピウス12世の即位式におけるフランス政府の公式代表を勤めました。
そして同じ年、ケンブリッジ大学の名誉博士号を受け、ロマン・ロランとも交友しています。
そのクローデルが、昭和18(1943)年に、パリのある夜会に招かれたときのことです。
彼は、次のようにスピーチしました。
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私がどうしても滅びてほしくない民族があります。
それは日本人です。
あれほど古い文明を、そのまま今に伝えている民族は他にありません。
日本の近代における発展、それは大変目覚しいけれども、私にとっては何の不思議もないのです。
日本は、太古から文明を積み重ねてきたからこそ、明治になって急に欧米の文化を輸入しても発展したのです。
どの民族もこれだけの急な発展をするだけの資格はありません。
しかし日本にはその資格があります。
古くからの文明を積み上げてきたからこそ、その資格があるのです。
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そして、クローデルは最後にこう付け加えました。
「彼らは貧しい。しかし、高貴です」
この頃のフランスは、ドイツと戦っていた時期にあたります。
日本はドイツの同盟国です。
なので、フランスから見れば日本は敵国です。
しかしクローデルはこのとき、「日本にだけはどうしても滅びてほしくない」と語っていたのです。
彼はかつて6年間日本に滞在し、日本人と触れ合うことで、魂の気高さを知ったのです。
 
いまの日本人は、戦後左翼によって自虐史観を植えこまれ、日本は、悪い国であるという政治的前提に立たなければ、それ以外のすべての発言は、まるで封じられるかのようです。
おかげで、自虐史観を子供たちに知り込み国家解体を企図する日教組にNOを突きつけた中山成彬大臣は議員辞職に追い込まれ、日本はよい国だと言った田母神俊雄元航空幕僚長は防衛省を退官に追い込まれています。
しかし日本にダメなところがあると教育するなら、日本にはこういう良いところもあると教えなければ、それは偏った教育、偏った報道、偏った政治的判断というものです。
明治22(1888)年に来日し、華族女学校で教鞭をとった米国人女性教師のアリス・ベーコンは、日本人女性について次のように語っています。
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日本人の中で長年暮した外国人は、美の基準が気づかぬうちに変わってしまいます。
小さくて穏やかで控え目で優美な日本女性の中にいると、自分の同胞の女性が優美さに欠け、荒々しく攻撃的で不様に見えるようになるのです。
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時代がくだって、2003年のことです。
マレーシアの独立記念日に、マレーシア上院議員ラジャー・ダト・ノンチック氏が、次の詩を書いて発表しました。
この詩を、今日はかみしめてみたいと思います。
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かつて日本人は 清らかで美しかった
かつて日本人は 親切でこころ豊かだった
アジアの国の誰にでも
自分のことのように
一生懸命つくしてくれた
何千万人もの 人のなかには
少しは変な人もいたし
おこりんぼや
わがままな人もいた
自分の考えを 押し付けて
いばってばかりいる人だって
いなかったわけじゃない
でも その頃の日本人は
そんな少しの いやなことや不愉快さを越えて
おおらかで
まじめで
希望に満ちて
明るかった
戦後の日本人は
自分たちのことを
悪者だと思い込まされた
学校でも
ジャーナリズムも
そうだとしか教えなかったから
まじめに自分たちの父祖や先輩は
悪いことばかりした
残酷無情なひどい人たちだったと
思っているようだ
だから アジアの国に行ったら
ひたすら ペコペコあやまって
私たちはそんなことはいたしませんと
言えばよいと思っている
そのくせ 経済力がついてきて
技術が向上してくると
自分の国や自分までが
えらいと思うようになってきて
うわべや 口先では
済まなかった悪かったと言いながら
ひとりよがりの
自分本位の
えらそうな態度をする
そんな今の日本人が心配だ
本当に どうなっちまったんだろう
日本人は そんなはずじゃなかったのに
本当の日本人を知っているわたしたちは
今は いつも 歯がゆくて
くやしい思いがする
自分のことや
自分の会社の利益ばかり考えて
こせこせと
身勝手な行動ばかりしている
ヒョロヒョロの日本人は
これが本当の日本人なのだろうか
自分たちだけで 集まっては
自分たちだけの
楽しみや ぜいたくに ふけりながら
自分がお世話になって住んでいる
自分の会社が仕事をしている
その国と 国民のことを
さげすんだ眼でみたり
バカにしたりする
こんな ひとたちと
本当に仲よくしてゆけるだろうか
どうして
どうして日本人は
こんなになってしまったんだ
~~~~~~~~~~~~~~~~
キムヨナが、審判を買収して、インチキ判定で冬季五輪で優勝した。
このことに腹を立てる人は多いと思います。
浅田真央ちゃんは、そんな中でほんとうによく頑張った。
しかしキムヨナが怪しからんといって、もし日本がキムヨナに負けず劣らない買収工作や虚偽判定を行ったらどうなのでしょうか。
日本が韓国に対する一切の経済援助を打ち切り、韓国からの輸入や渡航を一切禁止し、韓国を経済的に追い詰めながら、一方で圧倒的な日本の国費をもってフィギアの審判団を買収する。
で、堂々とキムヨナを追い落とし、日本の選手を優勝させる。
感情的になって、そうしてやりたい気持ちはわかります。
しかし、もしそんなことをすれば、日本は、韓国と同様、世界の信用を失うだけです。
そんな乱暴を日本人なら誰も望まない。
たとえ破れたとしても、それでも正々堂々、愚痴のひとつも言わずに、まっこうから勝負を挑む浅田真央だからこそ、世界は感動したのです。
同様に、ChinaやKoreaが、相変わらずトンデモないことばかり言ってくるけれど、だからといって、日本が、デメエコノヤロとばかり、感情的にガンガンやり返したら、それで問題はすべて解決するのか。
軍備を整え、ChinaやKoreaに対し、
「文句があるなら、やるかゴルア~!」とやったら、それで日本は世界の信頼と信用を勝ち得るのでしょうか。
核爆弾でも撃ち込んでやったら、スッキリ爽快になるのでしょうか。
世界はChinaやKoreaだけではないのです。
むしろ、日本が襟を正し、しっかりとした国になり、まじめに、正々堂々と、ひたすら努力に励むなら、世界の良心は日本の味方となるのではないでしょうか。
外交は、言論と戦争だけが外交ではありません。
敵の敵を味方につけるというのも、立派な外交なのです。
民主党がダメダメ政党である。ボクもそう思います。
しかし、ダメだ、ダメだと言うだけでは、何の解決にもならない。
民主党の不正を暴くことは大切です。
では、次にどうすれば良いかというメッセージが伝わらなければ、多くの国民の共感は得ることができない。
かつて、貧しくても世界から愛され、尊敬される日本が厳然と存在しました。
クローデルが言うように、日本には、古代から綿々と続く古い歴史と伝統と文化、文明が厳然とあった。なにも自虐史観にいつまでもとらわれなければならない理由などありません。
ならば、日本は戦後のねじまがった日本を、もういちど抜本的に検証し、新たな日本の枠組みの建設が望まれる。
そのこと戦後のねじまがった社会構造の中で、一定の利権を得た在日外国人や、反日左翼、あるいは教育界の魑魅魍魎を全部放逐するという結果を招くかもしれない。
しかし、そのことに躊躇していたら、おそらく多くの国民の理解など得ることはできないのではないかと思うのです。
多くの国民がいま、日本に抱いているのは、どうにもならない「閉塞感」です。
だから、自民党をぶっこわすと言った小泉政権に期待したし、政権交代に期待した。
そして小手先の中途半端な改革や、左翼的改革の方向性には、やはり国民はNOを突きつけた。それが今回の参院戦での民主党の敗北です。
多くの日本国民や世界が求めているのは、日本が共産主義国家になり、言論が封殺され、Chinaの属国になり、治安が悪化して暴行や傷害、強姦致傷が日常化するような日本では、決してありません。
日本が、かつての誇りある日本になること。
歴史と伝統と未来を尊び、誇りある豊かな日本になること。
そしてそのことこそ、日本人だけでなく、世界の良心が求めていることなのではないかと思うのです。
そしてそのための具体的青写真が、いまだに、どの政党からも出ていない。
否定だけでは、何も生まないのです。
どうしたいのか。どうなっていこうとしているのか。
そうした具体的な日本の未来の枠組みと、現下の問題点の解消の両面についての、明確な議論が、いま、もっとも求められていることであるように思います。
もちろんその中には、現憲法の無効化ないし破棄、教育の再建、自衛隊の国軍化、教育勅語、軍人勅諭の復活等々、相当に復古的なものも含まれる。
外国人参政権や夫婦別姓などもってのほかです。
日本の未来像を、左傾化する方向にするないようなら、それは日本人からだけでなく、世界からひんしゅくをかうことになる。
日本の新たな枠組み。それこそが、いま、多くの日本人が本音で政治に期待していることなのではないかと思うのですが、みなさんはいかがでしょうか。
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