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五省

【五省】
1、 至誠に悖る勿かりしか
1、 言行に恥ずる勿かりしか
1、 気力に欠くる勿かりしか
1、 努力に憾み勿かりしか
1、 不精に亘る勿かりしか

(よみ)ごせい
しせいにもとるなかりしか
げんこうのはずるなかりしか
きりょくにかくるなかりしか
どりょくにうらみなかりしか
ぶしょうにわたるなかりしか
広島県江田島の海軍兵学校(現在は海上自衛隊幹部候補生学校)では、自習室の前面の壁に、東郷元帥の筆による五省が掲げられていました。
そして教室の全員が目をつぶり、当番の生徒が読み上げる五省を聞きながら、一日を反省、自戒していました。
「ひとつ! 至誠(しせい)に悖(もと)るなかりしかっ」
自分は、一人前の海軍士官になるべく兵学校に入った者である。
親兄弟や、郷里の友の期待を担ってここに来ている。
今日一日、自らの誠意を尽くして生きることはできたであろうか。
人からみて、不誠実と思われるふるまいはなかったであろうか。
「ひとつ! 言行に恥ずるなかりしか」
海軍兵学校では、ウソ、ゴマカシは最も恥ずべきこととされました。
仮にも士官として多くの兵員たちの上に立つ者です。
そしてその兵員のひとりひとりに、親があり、兄弟があり、妻があり、子がある。
その兵員たち全員の命を預かる者となるのです。
その者が、ウソや、口先だけのゴマカシで、世を渡るなど、あってはならないことです。
教師や先輩、同僚が見ていようがいまいが、自分が該当したらいさぎよく叱責、制裁を受ける。
海軍兵学校には、日用品の売店がありました。
駅のKIOSKの売店のようなものです。
生徒たちはそこで買い物をしますが、現金は使いません。
備え付けの伝票に品名と名前を書いて置いていくだけです。
無人の新聞や野菜のスタンドと似ているが、1銭もちがったことはないといわれ、事実そのとおりだったそうです。
「ひとつ! 気力に欠くるなかりしか」
その日一日の自らの行動を省みて、気力に欠けていることはなかったか。
その昔、武家は銭湯で裸でいても、ひとめでそれとわかったそうです。
今日一日、自分は内側から発する気迫に欠けることはなかったか。。。
「ひと~つ! 努力に憾み勿かりしか」
「憾み(うらみ)」というのは、他と比べて不満に思われる点のことをいいます。
たとえば、「技巧に走りすぎた憾み(うらみ)がある」のように使われる言葉です。
要するに今日一日が人と比べて努力不足ではなかったか。
神仏からみて、これ以上はのぞむべくもないといえるところまで、自らの精進努力を行ったか。
安楽に流れることはなかったか。
「ひとぉつ! 不精に亙(わた)るなかりしか」
海軍兵学校では、気力に欠けたり、不精をしていたら、たちまち上級生から雷が落ちたといいます。
日々鍛錬。
頭のてっぺんから、つま先、身の回りまで、不精になってはいなかったか。
すごいですね。
毎日、その日いちにちを、この五省に基づいて反省し、翌日には襟を正して真剣に生きる。
ちなみに、昭和45年ごろ江田島を見学した米第7艦隊司令官、ウィリアム・マック中将(のち海軍兵学校長)は五省に感銘を受けて英訳を募集しています。
そして日本人、松井康矩氏(76歳)の英訳が当選し、賞金1000ドルとともに英訳文が、メリーランド州のアナポリス海軍兵学校(United States Naval Academy)に掲示されたそうです。
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至誠:Hast thou not gone against sincerity?
言行:Hast thou not felt ashamed of thy words and deeds?
気力:Hast thou not lacked vigor?
努力:Hast thou exerted all possible efforts?
不精:Hast thou not become slothful?
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昭和60年頃には、ある米海軍士官が江田島の海上自衛隊幹部候補生学校を見学し、五省について、米海軍協会の「プロシーディングス」誌に寄稿しています。
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幹部候補生の訓練の激しさと規律の厳格さに強い印象を受けた。
この規律の根源は、五省を中心とする過去の豊かな遺産である。
腰の短剣は姿を消し、制服も完全に西欧風であるが、日常生活は海軍兵学校生徒が鍛錬を積んだ40年前ときわめてよく似ている。
わずか2ヶ月前にはカナヅチだった候補生が夏の終わりには8マイルの遠泳ができるようになる。
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ちなみに、五省には、海軍兵学校卒業生の、とある医師が作った老人向け五省というパロディ作品があります。
1 姿勢に曲がるなかりしか
1 言語にもつれなかりしか
1 栄養に欠くるなかりしか
1 歩行に憾(うらみ)みなかりしか
1 頑固に亙(わた)るなかりしか
まぁ、これは冗談ですが、教育勅語といい、軍人勅諭といい、この五省といい、日本の軍人がなぜ強かったのかが、なんだかわかる気がします。
ふと思ったのですが、やはり保守の活動においても、五省は必要なのではないか。
保守というのは、歴史、伝統、文化を大切にしようとする運動です。
ひとりひとりが、その日一日を誠実に生きる。
そして、保守に覚醒していない一般の人からみて、恥ずかしくない振舞をする。
反日と戦う際には、岩をも溶かす気力と気迫でもってする。
自分にできる精一杯の努力をする。
不精にならず、今日できることは、今日する。
誰から見ても、あの人たちは本当に頑張ってるね、といわれるくらい正々堂々と戦いぬいた先に、保守の支持基盤ってきるのかもしれませんね。
ねずきちも今日からまた、決意もあらたに頑張ります^^b
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