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自民党の渡辺喜美元行政改革担当相が、5日午後、麻生総理あての提言書を党執行部に提出したのだそうです。
内容は、早期の衆院解散要求、2008年度第2次補正予算案に盛り込まれた定額給付金の撤回などを求めるというものなのだそうです。
麻生総理は、これを拒否。渡辺氏の提言書提出に対し、麻生総理は、首相官邸での記者団の質問に答えて、
「今解散するより、政策を実行する方が大事だ。定額給付金もやめる気はない」と回答したとのことです。
自民党の細田幹事長も記者会見で「(給付金などは)民主的な手続きで決定している。方針は揺るがない」と強調。
これに対し渡辺氏は、
「提言が速やかかつ真摯に検討、審議されない場合、自民党を離党する」
としており、離党は不可避の情勢となったといいます。
また、渡辺氏はこの後の記者会見で、具体的な離党のタイミングについて、
「その時に考える」と述べるにとどめたのだとか。 
渡辺氏の提言は、7項目。
① 早期解散
② 次期衆院選後の危機管理内閣の組閣
③ 定額給付金を弱者対策に振り向ける
④ 2次補正の修正要求
⑤ 年金保険料などを一元管理する社会保障個人口座の創設
⑥ 国家公務員の人件費2割カットを含む公務員制度改革の実現
⑦ 独立行政法人改革の徹底
関連記事:自民・渡辺氏、離党不可避に=早期解散要求を麻生首相が拒否 時事通信
渡辺氏が、政治家個人として、自らの政治的信条に従い、離党を辞さない覚悟で総理への建白書を提出したこは、平時ならおおいに評価できることです。
政治家というものは、それくらいの気迫があって良い。
しかし、いまは、平時ではありません。渡辺氏は時節を完全に読み違えている。
衆参両院のねじれという、国家としての意思決定が完全にしにくい状況の中で、100年に一度といわれる世界的金融恐慌が起こり、石油他の原材料費が高騰し、国内景気が大幅に後退、自動車の販売台数も34年ぶりの最低ライン、海外からはソマリア派兵を求められ、日本の自衛隊をどうするかといった問題も浮上している。
庶民の暮らしを直撃するこうした国家的難局です。やや拙速であったとしても素早く景気対策、中小企業保護、生活者対策を打ち出す等の対処療法を意思決定し、しかる上で、難局を切り抜ける根治療法を議論し意思決定する。
それが国民国家を背負った与党議員の責務です。
目の前で火災が起きている。日本という住宅が、めらめらと燃えている。
まず必要なことは、中にいる住民を救助し、火を消すことである。
誰が火災を起こしたか(総理の責任論)、どうすれば火災が起きなくなるか(衆院解散論)などという事柄を、眼の前で火が燃えているときに、グタグタ議論したり、自説に固執して鎮火活動への参加を拒否する(離党する)というのは、まるで無責任です。
火事が起きているなら、まずは、人命救助(生活者保護)、火災の鎮火(中小企業保護)、近隣への延焼を防ぐ(外交交渉)を最優先でみんなで協力して実施する。あたりまえのことです。
そういうみんなで力を合わせてコトにあたらなければならないときに、渡辺氏は、「俺は火の消し方が間違ってると思う」と、ひとり鎮火活動への参加を拒否している。
氏が、野党議員であるなら、とりあえず目の前の沈下は消防員(自民党)に任せて、自分たち(消防局員)は、二度と火災の発生しない街作りのための提言を行うといった行動も、ありでしょう。
しかし、渡辺氏は自民党の議員だ。与党の議員です。
目の前で火災が発生している中で、まっさきに鎮火にあたらなければならない消防員そのものだ。
そして自民党という消防車に乗って、まさに火災の現場に来ている。
その消防員が、ホースを持つこともなく、人命救助のために燃えている家屋に飛び込むこともなく、給水すらすることなく、「俺は火の消し方が間違っていると思う」と救助活動も、鎮火活動も拒否して「消防団長が俺の言うことが聞けないなら、俺は消防団から出ていく」と言っている。
非常識ではありませんか?
渡辺氏も世に言う2世議員だが、カネモチの家に生まれ育って、完全にボケてしまっているのではないか? とすら思ってしまいます。
経済がこれだけ沈滞化し、庶民の生活を圧迫したら、当然、与党自民党、内閣、総理には、非難の嵐が轟々と巻き起こります。当然のことです。
それはなぜかといえば、国民が、それだけ与党、内閣、総理に期待をしているからです。やめちまえ!という声もかかる。誰もよいしょなんてしてくれない。
そういう逆風の中にあっては、隣の芝生がよく見える。
芝が変われば、なにか良くなるんじゃないか?などという期待感も生まれる。
それでも、国民国家のために政策を実現し、火災を鎮火しなければならないのが、政権与党というものです。あらゆる非難を浴びながらも、やるべきことをやる。その気迫と根性もなく、世論におもねり、獅子身中の虫となる。これはただの卑怯な裏切り者の所業です。
総理総裁をはじめ、与党のみんながこの難局を乗り切ろうと、必死で闘っているときに、渡辺氏は、味方の陣営にいて、自分たちの大将に向けて矢を放っている。これほど卑怯な振る舞いはない。
貴方が敵と戦っている時にチームメイトが敵側について敵を援護し、味方チームの立場を悪くする奴がいたら、どう思いますか?
しかも、国民みんなの生活がかかっている大切なときに、しかも味方チームが劣勢といわれているときに、相手側について相手チームを擁護する。
これほど卑怯で卑劣で悪質な行為はない。
そういう人物が、国民の代表として国会議員を務めている。しかもそれをもてはやすマスコミがある。
愚民思考、ここに至れり・・・非常に情けなく思います。
チャンネル桜の番組で金美齢さんが松井やよりを語る

本文とは全然関係ないですが、うわばみさんからのご紹介の動画です。めちゃ、おもしろいです。


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