田母神俊雄航空幕僚長の論文の要旨は以下の通りのものです。
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タイトル「日本は侵略国家であったのか」
1.日本は朝鮮半島や中国大陸に一方的に軍を進めたことはない。
2.日清戦争、日露戦争などによって国際法上合法的に中国大陸に権益を得て、これを守るために軍を配置した。
3.我が国は蒋介石により日中戦争に引きずり込まれた被害者だ。
4.日本政府と日本軍の努力で(満州や朝鮮半島の)現地の人々は圧政から解放され、生活水準も格段に向上した。
5.日本はルーズベルトの仕掛けたわなにはまり真珠湾攻撃を決行した。
6.大東亜戦争後、多くのアジア、アフリカ諸国が白人国家の支配から解放された。日露戦争、大東亜戦争を戦った日本の力によるものだ。
7.東京裁判は戦争責任をすべて日本に押しつけようとした。そのマインドコントロールが今なお日本人を惑わせている。
8.自衛隊は領域の警備もできない、集団的自衛権も行使できない、武器の使用も制約が多い、攻撃的兵器の保有も禁止されている。がんじがらめで身動きできない。
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どれも事実。
なんのことはない。事実をありのままに語っただけのものといえます。
なのに、田母神氏が更迭となったのは、防衛省内規で、
「隊員が職務に関する意見をメディアなどで発表する際、文書で上司に届けることを求めて」おり、「空幕長の場合、官房長に連絡する必要があった」にも関わらず、田母神氏が論文を「職務には関係のない、個人的な研究内容の結果である」として論を発表したから・・・という手続き上の問題。
自衛隊といえども「軍制」である以上規律は絶対のものであり、空幕長といえども規律違反は許されない。
更迭は当然の処分であるものと思います。軍が規律を守らなかったら、それは野盗の群れと変わらなくなる。だから処分は当然です。
おそらく田母神氏も、こうなることを覚悟の上で論文を発表したのでしょう。
空幕長の要職にしがみつくことなく、正しいことを正しいと述べずにいれなかった氏の誠実なお人柄が、今回の論文発表となったのだと思います。
[航空幕僚長]「侵略国家は濡れ衣」と論文 政府が更迭
[航空幕僚長]田母神氏更迭 過去にも問題発言、隊内に衝撃
(↑この2つの記事はlivedoorニュースに掲載された毎日JPの記事ですが、どちらも、事実を事実として語るきちんとした記事になっていました。よく見たらちゃんと書いた記者の名前が書いていある(笑))
また、↓この記事は同じく毎日JPですが、「事実」と識者の「意見」をちゃんと区別して書いています。
<航空幕僚長>田母神氏「淡々と従う」 識者らは批判
ちなみに、田母神氏は31日夜、東京都渋谷区の自宅前で、論文発表について報道陣に「来週に落ち着いてからお話しさせていただく」と話し、更迭を伝えられた心境は「あとは淡々と政府の指示に従う」と答えたとのことです。
実に男らしく立派な態度といえると思います。
同時にねずきちとしては、氏の発表した論文が、多くの日本人に届き、日本人が日本人としての誇りを取り戻す原動力となってもらいたいものだと思います。
そして、それがおそらく田母神氏が、ある意味命がけで行った勇気ある行動への歴史評価になるものと思います。
この件に関し報道では、識者の「意見」というものも紹介されています。
(1) 軍事アナリストの小川和久さんの話
田母神氏の論文公表は、空自トップとして立場をわきまえない幼児的な行動だ。
内容も非科学的で、自衛隊をはじめ、日本に単純思考のタカ派が台頭しているのではないかとの警戒感を世界に与える恐れがある。
国家の存亡を左右する組織トップの不祥事だけに、厳しく処罰されるべきだ。
(2) 作家の梁石日さんの話
航空自衛隊のトップがあんな論文を書くようでは、本当にシビリアンコントロールが働いているのかと思わざるを得ない。
旧満州や朝鮮半島が、日本政府と日本軍の努力によって生活水準が向上したなど、とんでもない妄想だ。
なぜこのような極右の人物を空幕長にしたのか。こんなことでは日本が本質的に軍国主義から脱していないと、アジアの国々から思われかねない。
どちらのご意見も、「これが『識者』の意見なのか?」と、あまりの程度の低さと、えげつなさにあきれます。
小川和久氏の意見は、氏が田母神氏の論文の「内容に対して」否定的な見解を持つ人であることは察せられますが、「非科学的」、「単純思考のタカ派」等と、感情的なデマゴーグ的反発でしかありません。
肝心の“処分は論文発表の手続き上の問題であり論文内容を否定するものではない”という点を、ことさらに見落としています。
およそ学者にあるまじき低レベル意見です。
作家の梁石日さんの意見も同様ですが、ちょっと違うのは「なぜこのような極右の人物を空幕長にしたのか」と任命責任を問うている部分です。
しかしどこの国に、軍のTOPに愛国心に否定的な見解を持つ者を据えるアホな国があるのでしょうか?そのようなくだらないこと言う梁石日さんという人の見識を疑います。
それにつけても、中山元国土交通相といい、今回の田母神俊雄航空幕僚長の更迭といい、「正しいことを言ったら処分される」という日本の風潮は、どこか変。
いちにちもはやく、正論が正論としてきちんと評価され、正論が国を動かす原動力となる日がきてもらいたいものです。
追記:
本件について、中国・新華社通信が、田母神航空幕僚長が日中戦争を正当化する内容の論文を発表し、更迭されたことについて1日未明、論評抜きで報じたそうです。
これについて、中国政府は正式なコメントを発表していないとのこと。
(livedoorニュース)<航空幕僚長>論評抜きで報道 中国・新華社
あたりまえです。中国政府がこの件について内容がけしからんとか発表するわけがない。
発表すれば中国政府が「中国人民解放軍の高官が、自国を守るという意識を持つことはけしからん」というのに等しい。つまり中国政府ですら、田母神航空幕僚長の処分は手続き上の処分であるとちゃんと認識しているわけで、せいぜい新華社通信を経由して半端な報道をするくらがセキノヤマです。
そんなこともわからんのは、日本のヒダリ巻きくらいなものといえようかと思います。
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それにしても自衛隊の制服、カッコイイナ♪ (*'-'*)エヘヘ

